TVや雑誌などのメディアにも多数出演しているインテリアコーディネーターの小島真子氏を講師にお迎えし、特別授業&ワークショップを開催しました。家事や育児と両立するために、WEBを活用して仕事や活躍の場を広げてきた小島氏。そのWEB受注率90%超という実績を実現したノウハウや小島氏から直接インテリアコーディネートの指導を受けられる貴重な機会とあって、多くの方がリカレントに足を運んでくださいました。

#
講師
インテリアコーディネーター
小島 真子

プロフィール インテリアコーディネーター資格を取得後、2013年に事務所ラフスタイルを設立。事務所の代表として、法人・個人のインテリアコーディネート業をはじめ、セミナー講師、執筆活動、コンサルティング他、企画やメディア協力等でも幅広く活動中。

主なメディア出演 【TV・ラジオ出演】
ママそらFMラジオ出演、TBSテレビ「Nスタ」ロケ参加、テレビ東京「インテリア日和」収録参加、J:COM「ステキ+Life」収録参加 など
【雑誌掲載】
「ひとり暮らしをとことん楽しむ」、Ray3月号掲載・プリンセスルームのスタインリング など
【インテリアセミナー】
ラッパーズ太田、JKK東京新築賃貸マンション、原田工務店、豊洲まちなみ公園 など
他に、クリナップカタログ撮影&対談への参加、インテリアコーディネーターシンポジウムに関東代表として参加など。

小島真子氏が手がけたコーディネート事例

五反田サロン:壁面デコがアクセント。やわらかい空間のカウンセリングルーム/個人住宅:カジュアルライクにホームパーティーが楽しめる空間へとコーディネート/新宿皮膚科:重厚な雰囲気の皮膚科の診察室をまた来たくなる明るい空間へと演出/できる男の仕事部屋:家具の形状、レイアウトのラインがポイント。家具がすっきり見える

第1部 WEB受注率90%超の秘密

第1部では、8歳のお子さんのママでもある小島氏が、育児と両立してインテリアコーディネーター資格を取得し、未経験からインテリア業界で活躍するようになった経緯や仕事の実例を紹介。現場でのリアルな話を交えつつ、インテリアコーディネーターの仕事の魅力についても語ってくださいました。小島氏が実感している魅力は「お部屋のビフォーアフターがその場で見られること」、部屋が変わることで、人の生活も一変するのを目にする瞬間が楽しみだそうです。また、自分の提案によって「お客様の価値観を変えることができること」、お客様一人ひとりによってライフスタイルも価値観も異なるので「常に仕事に変化が感じられ、現場ごとに常に学びの場となること」。そして「年齢を問わず、体力さえ続けば一生続けられる仕事であること」も魅力の一つにあげられました。同じ仕事が一つもないので、経験が全て自分の財産になると言います。インテリア業界をめざす参加者にとっては、仕事をイメージするよいきっかけになったようです。

特に参加者がグッと身を乗り出すように聞き入っていたのが、「WEBを使った集客方法の秘密」。小島氏の仕事の90%以上はWEB経由の依頼です。「子育てをしながらだと使える時間は限られる」と小島氏。フルタイムではなく、家事や育児とも両立できるような融通がきく働き方を実現するために考え出したのが、WEBを活用した仕事の受注。ブログなどのSNSを活用した情報発信を主体とし、マスコミの広告宣伝力を活用した集客ノウハウが解説されました。ブログのアクセス数を増やすテクニック、WEBサイトやSNSで仕事の実例を写真で掲載する際のコツなども余すところなく紹介。実例の写真を見て依頼を決めるお客様が多く、「事例は事例を呼ぶ」という言葉が印象的でした。また、コンテストや雑誌への応募、インテリア関係のWEBサイトへの登録も有効な手段であると紹介されました。

WEBでの受注を始めて約3年、今では90%以上がWEB経由の仕事だという小島氏。タワーマンションのパーティルーム、リラクゼーションサロン、病院など仕事の実例を写真で紹介しながら、「WEB上で自分自身をブランディングすることに注力した」ことも成功の理由だと語ってくださいました。多くのインテリアコーディネーターは、リピートのお客様の割合が多いと言いますが、WEB受注による小島氏の仕事の8割は新規のお客様。「仕事の時間は、子どもが学校に行っている時間と、子どもが寝た後」という1日のスケジュールが紹介されると、参加者には驚きの表情が。多くの仕事をこなしながらも、育児と仕事を両立できるのは、WEBによる集客の大きなメリットだと言えるでしょう。

第2部 インテリアワークショップ 〜デンタルクリニックへの提案〜

第2部では、小島氏が実際に手がけた案件をもとにしたインテリアコーディネートのワークショップを開催しました。ワークのテーマとなったのは、デンタルクリニック。複数の診療スペース、キッズルーム、カウンセリング室、院長室、待合室スペースなどのコーディネートをトータルに行った施工例です。内容は、「お客様が何度来ても楽しめるように、数ある診療スペースの壁面を違うイメージに」というお客様の要望を踏まえて、全体のテーマを決め、診療スペースのインテリアコーディネートを考えるというもの。家具の納品や施工の際の裏話などを交えて、実際のコーディネートのコンセプトやプランなどを小島氏が説明した後は、ワークの時間。参加者が熱心に課題に取り組む中、小島氏は会場を回り、一人ひとりの作品を見ながらアドバイス。ワーク終了後は、小島氏に参加者の作品の講評も行っていただきました。

最後に小島氏が参加者に語ったのは、「自分の価値は自分で決める」ということ。「どんなときでも進む道を決めるのは自分。周りの人がどう思うかではなく、自分がどうしたいかを考えることが大切。他者の評価を求めるのではなく、自分の仕事を自己評価すればいいとシフトチェンジしたことで、関わる人も、見る世界も変わりました」というメッセージに、参加者からは「自分の考えや希望を実現してきた小島氏の姿に共感し、前向きな気持ちになった」「夢を実現する勇気をもらった」という声がたくさん寄せられました。

受講者の作例

←クリニックなので患者さんの緊張がほぐれるように、自宅にいるようなくつろげるスペースへとコーディネートした作品。「マーカー使いも表現も上手く、プランからイメージが伝わりやすい。お客様のイメージを高めるご提案ができるのはコーディネーターにとって重要な要素です」と小島氏。