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CAREER - 2021.03.29

キャリアNote①「キャリア」と「キャリアコンサルティング」について考えてみる

この記事を書いた方のご紹介

山口可愛(リカレントキャリアデザインスクール専任講師)

1級キャリアコンサルティング技能士、国家資格キャリアコンサルタント、CDA(JCDA認定)。
専門学校の就職課からスタートし、現在は企業内カウンセリング(就業者)と就職支援(未就業者)、国家資格キャリアコンサルタント資格取得支援、採用代行、各種セミナー講師、ジョブ・カード作成アドバイザー、キャリア支援、人材育成等にも従事。

キャリアNote①「キャリア」と「キャリアコンサルティング」について考えてみる

今月よりリカレントキャリアデザインスクールの専任講師・山口可愛先生による新連載「キャリアNote」がスタートしました。キャリアコンサルタントやカウンセラーやカウンセラーを目指す皆さんをはじめ、自分のキャリアを見つめ直してみたい方にも役立つ情報をコラム形式でお届けします。

「キャリア」とは何か

はじめまして。私はリカレントのキャリアコンサルタント養成講座の講師の山口可愛です。
キャリアコンサルタント養成講座では、第一章が「キャリアとは何か」というテーマから始まります。
今、このページをお読みくださっている皆さんは、「キャリア」の意味をどのようなものと捉えていますか。
「キャリアって何?」と、家族、友人、職場の同僚や後輩、上司に聞かれたら、なんとお答えになるでしょうか?
皆さんが自分自身の内側に目を向けて “心の辞書” で「キャリア」と引いてみたら、何と書かれているのか、そのお答えが気になります。
私は「キャリアコンサルタント」という仕事に就いて15年が経ちました。それでも「キャリアって何ですか?」と聞かれると、どのように説明するのが伝わりやすいかなと考えますし、まず「あなたはどう考えてますか?」と認識合わせをするようにしています。

厚生労働省の「キャリア形成を支援する労働市場政策研究会」報告書によれば、「キャリアとは、経歴・経験・発展、さらには、関連した職務の連鎖等と表現され、時間的持続性ないし継続性を持った概念」と一般的には捉えられています。
(引用:平成14年7月、厚生労働省「キャリア形成を支援する労働市場政策研究会」報告書)

なかなか難しく聞こえてくる表現ですが、噛み砕いて説明するとこんなふうに表現できるかと思います。
「仕事や働くことだけでなく、これまで “私” が経験してきた全て(経験)。これまでの自分史(経歴)、それをどのように未来へ繋げようと “私”はしているのか(発展)」ということ。

そして「過去の”私”が色々頑張ってきてくれたからこそ、”今日の私”がいて、”今日の私” が1日を生き抜いた積み重ねが 未来を作っていく」そんな継続的な考え方でしょうか。
「個」を意味するような、生きることそのものを表す言葉、そんなふうに捉えたりもできます。
改めて文章にしてみて驚きましたが、ちょっと詩的な表現ですね。

一般的に「キャリア」というと、仕事のこと、働くこと、就職や転職のこと、スキルアップのことなど、ビジネス的な要素をイメージするのは、自然なことのように思います。
従来は「キャリア」=「仕事・職務」と定義付けされる場面が多かったでしょうし、「キャリア」は時代背景に大きく影響されるもの。それはこのページを読んでいる皆さんにとっても、体感的に感じていらっしゃることかと思います。

ここ何十年かで、一人ひとりの働き方の価値観や人生の価値観も、企業モラルや倫理観、経済の仕組みやあり方、テクノロジーの進化なども大きく変わりました。
子供の頃「24時間働けますか」というキャッチフレーズの栄養ドリンクのCMが印象的で、「大人になって仕事をするって24時間働くくらい楽しいのかな?」と想像していましたが、それは今や立派な法令違反になる行為になりました。2021年の今、常識になっていることでも、1年半前には考えられなかったことも沢山ありますよね。

生きてきた時代や育った環境、家族観、土地観、コミュニティ、勤めた会社や職務内容など、それぞれの背景が違えば同じものは出来上がらない。
だからこそ私たち一人ひとりが「キャリア」の持つ意味や価値の捉え方を、色とりどりに、そして自由に定義していただければいいと思いますし、そうあってほしいと願っています。

大切なのは、一人ひとりが「違う」ということを捉えた上で、「私はどのように考えているのか」を自分で知っておくこと。
それは、「キャリア」という言葉の意味や価値観には「正解がない」というところから来ているのだと思います。私という人間、あなたという人間。それぞれに正解も不正解もなく、自分で決める自由があるからだと思っています。

「キャリアコンサルティング」とは何か

ではその上で、「キャリアコンサルティング」とは何なのか、考えてみましょう。
言葉だけで解読してみると、「キャリア(個の生き方や人生)」を「コンサルティング(専門家が相談にのったり指導を行う)」するとなります。漠然としているので、少々イメージをしにくいかもしれません。
職業能力開発促進法という法律の中では、こんなふうに定義されています。

「キャリアコンサルティングとは、労働者の職業の選択、職業生活設計又は職業能力の開発及び向上に関する相談に応じ、助言及び指導を行うこと」(引用:職業能力開発促進法 第二条5項)

この法律を言い換えると、こんなふうに読み解くことができます。
個人がどこで どんなふうに働くのか、どのように仕事と生活を組み立て、計画していくのか。
専門家が様々な相談者のニーズに応じて、個人の能力の開発やスキルアップに関する助言や指導を行いながら、人生のありたい状態を目指す支援をすること。

このコラムを、読んでいる皆さんはどのようにお感じでしょうか。
私個人としては、納得できる部分も多いのですが、少々腑に落ちないところもあります。それは「キャリアの専門家」という部分です。
「キャリア」とは個人の生き方や人生(過去現在未来)だと捉えると、キャリアの専門家はその本人自身であるはずですよね。
そう考えると、私たち「キャリアコンサルタント」は何ができるのか 。
きっとできることは、ご本人が経験してきたことや自分の考え方、生き方と向き合いながら、自分が求める答えを探していく “補助” を行っていくこと。

補助とは、その人が「何に困っているのか」「どうなっていきたいのか」「ありたい自分になっていくための壁や阻害要因は何なのか」「どうなると満足できるのか」「どうすると解決行動につながっていくんだろう」など、
「自分自身と向き合い、現状の中でどうしていくことができそうか」に目を向けながら、その人に合う解決方法や対処の仕方を一緒に確認しながら、日常の中でどんなことができそうなのか、適応していく支援を行うことです。

皆さんは、今、これを読みながら どんなことをお考えなのでしょうか。心の中にどんな言葉が浮かんでいるのでしょうか。どんな考えが頭をよぎっているのでしょうか。
人は、誰かのやりとりを見たり、人の話を聞いたり、本を読んだりする中で、「私の場合はこうだな」「私だったらこう考えるな」と自分に問いかける心の働きがあるそうです。

「ここまでの話を納得できる」という方もいれば、「モヤっとする!」という方もいらっしゃると思います。
それはどちらが良い・悪いではなく、自分の心の動きに気がついて「何でそう考えているのかな」「何がモヤッとしているのだろう」と、内側に目を向けてみることが大切かなと思います。
自分のことを知れば知るほど、自分らしい選択がしやすくなる。だからこそ、「この気持ちや考えは自分に何を伝えようとしているんだろう」と自分と少し距離をとって、自分の中の自分と話をするきっかけになるといいなと思っています。

「一番のキャリアの専門家は自分自身」と考えると、キャリアコンサルタントとして求められている学習、例えばキャリアの理論や心理学的なあり方や支援の仕方、他者との関わり方、社会の変容など全てのことが一人ひとりにとって必要なことかと思っています。

まとめ

今回は新連載の「キャリアNote」の第1回目として、『「キャリア」と「キャリアコンサルティング」について考えてみる』をお届けしました。
今回のコラムを読んでみての感想や、山口先生に質問したいことがある方は、カウンセラーPRESS編集部までお寄せください。皆さんからの声をお待ちしています。

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