No8.2019年3月25日号

ノエルのメルマガ【No.8_2019年3月25日号】をお届けします

EAPカウンセラーノエルがこころの健やかをお届けします

桜、咲きましたね! 春ですね、みなさんどんなご気分の毎日でしょうか。
No.8は、そんな季節がら「卒業」をテーマにお届けします。
毎月10日と25日、EAPカウンセラーノエルがみなさんに「こころの健やか」をお届けしています。
好奇心旺盛なノエルが、みなさんに新しい興味や気づき、ちょっとした癒しを提供できたら嬉しいです。

作品名:桜に想ふ


EAPカウンセラー修行中のノエル。前号では花粉症に風邪でつらかった。まだ花粉症は続いているようですが、自分をケアすることも覚えて、ちょっと回復。また張り切っています。さて、3月のこの時期、ノエルのお勤めするカウンセリングルームに来談したのは?

画:路歌 乃音(Roka Nooto) 協力:マンガ教室ダイチ

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なぜ人は慣れ親しんだ人間関係や環境を手放したくないのでしょう

ノエルちゃん、なんだか怖いことになっていましたね。
う~ん、まだ修行中ですからね。
この機会に、ノエルちゃんの心情含め、みなさんと考えてみたいと思います。

慣れしたんだものを手放したくないのはどうして?

人は何かに去られると……例えば恋人にフラレたり、大切にしていたペットが亡くなった時は当然ながら、学校の卒業式での別れは、やっぱ悲しい気持ちになりますよね。
カウンセリングでクライエントが卒業していくのも、カウンセラーはさびしい気持ちになるようです。

それは、なぜか。

私たちのご先祖が群れるようになって以来、人間の脳の大脳辺縁系という部分は、
私たちに好き嫌いをもたらすようになりました。
好き嫌いは実はとても合理的なものです。

私たちの脳は私たちが安全で快適でいられる予感がする何かを好きになり、
危険で不快な思いをしそうな何かを嫌いになるからです。

好きになったら離れられなくなりますよね…。

なぜ離れられなくなるのでしょうか?

それは、長い時間を一緒に過ごしたということは、
一緒に安全で快適な時間を過ごしたということだからです。

「愛着」がその原因

私たちの心は安全で快適な何かから離れないために、
離別には心の痛みを感じさせるようになっています。

これは、より万全に生き残るために獲得した心の仕組みの一つです。
心理学では、この心の仕組みを「愛着」と呼んでいます。

卒業の季節は、次のステージも楽しみなはずなのですが、何だかさびしくて心が痛いですね。
これも愛着という仕組みの仕業です。

卒業といえば、カウンセラーはクライエントの卒業を喜ばなければいけない仕事です。
でも、訓練を受けているとしても、カウンセラーも人間です。
卒業にあたってさびしくなることが、やっぱりありますね。

この春も何人かのクライエントが仕事の異動で、私のカウンセリングを卒業します。さびしく思います。

でも、プロなのですから、そこはぐっとこらえます。

それがカウンセラーの仕事の一つだからです。

【Profile】 杉山 崇 Takashi Sugiyama

神奈川大学人間科学部 教授、心理相談センター 所長臨床心理士、1級キャリアコンサルティング技能士

精神科、教育、福祉、産業など各領域の心理職を経て日本学術振興会特別研究員に。
神経(脳)活動・心理過程・社会的関係の相互作用を考慮したうつ病研究を行う。
「心理学で幸せを増やす」をテーマに教育研究および心理・キャリア相談に従事する一方でテレビや雑誌などメディアを通じた啓発活動の実績も多数。

杉山 崇 Twitter


愛着(Attachment)

 愛着とは

愛着とは、慣れ親しんだ物事に深く心を引かれ、離れがたく感じることをいいます。

心理学における愛着(attachment)とは、他人や動物などに対して築く、
特別な情緒的な結びつきのことです。特に幼児期までの子どもと養育者との間に形成される、母子関係を中心とした情緒的な結びつき、という意味でよく使われます。

 愛着理論

愛着理論(Attachment theory )とは、心理学や進化学における概念で、人と人との親密さを表す愛着行動についての理論です。

子どもは健全に精神的、社会的発達をとげるために、少なくとも一人の養育者と愛情を基盤とした親密な関係を育み、維持しなければならない。
もしもそれがない場合、その子は社会的、心理的な問題を抱えるようになるといわれています。

 愛着と別れのプロセス

自分にとって大事なものをなくしたり、大切な人と離れることになったり、人は人生の中で誰でも、大切なものや人との別れを経験します。
それは想像していたタイミングで訪れたり、時には予想もしていなかった形で突然に起こったりもします。

そんな時、私たちのこころは、こんな3つのプロセスに直面するといわれます。

①否認(そんなはことが起こるずがない!何かの間違いだろう?!)

とてもショックなことが起きた時、それを認めたくない、信じたくないため、まず事実から目をそらそうとします。それによって自分を守ろうとするのです。

②絶望(もう本当にダメなのか…やりきれない、怒りさえ覚えることも)

けれどやっぱりそれは事実なのです。もう嘆き悲しむしかありません。
一生このつらさが癒されないと思う。
ここで本当に絶望のまま命を絶ってしまう人も、中にはいます。

けれども、人のこころには可塑性や復元力があります。

時間が経つとともに、なんとなく自然にこころの傷が癒されていったり、自ら積極的につらさを乗り越えようとする人もいます。

③脱愛着(古い愛着関係に別れを告げて新しい関係を求める)

すると、別れの事実を受け入れ、これまでの愛着関係を手放して、現実を見つめて、新しい愛着関係を誰かと築いていく、「脱愛着」の段階になります。

こうした段階を経て、人は愛着関係を進化させていくものです。

 大切なのは現実を受け入れること

別れという現実を受け入れられないままだと、いつまでもつらさを乗り越えることができません。
過去にばかりこころが囚われてしまい、前を向くことができない。
別れた人のことを美化しすぎて、今の現実が価値がない、つまらないと感じたり、別れた人に怒りさえ覚えて、いつまでもこころがトゲトゲと落ち着かない。

そんなことでは、毎日がますますつまらなくて、気持ちも沈み、挙句、世の中も自分も嫌になったりもするかもしれません。

つらくて大変だけれど、現実を受け入れる。それができれば新しい風景が見えてきます。
別れの事実を受け入れられれば、必ず次の出会いが待っているものです。

 つらい時こそ希望をもつ

つらい気持ちから自力で抜け出せない時もあるかもしれません。
そんなときは、誰かに話を聴いてもらうのもいいものです。
自分ひとりで考えていると視野が狭くなったり、ついつい悲観的になってしまいがちですから。

カウンセリングは、自分だけで見出せない「希望」を一緒に探すお手伝いをしてくれます。

人のこころは生命維持という本能的にも、困難を前にして絶望しても、希望を持つ強さを備えているのです。


From Dr. 
年度末のこの季節は、卒業や転勤といった環境の変化と、
それに伴う人との別れなどで、こころが不安定になる人が多いものです。
鬱々とした気分や悩みを抱えている方へ、ひと言メッセージです。

慣れ親しんだ人間関係や環境に、大きな変化が起こるとき、あなたは何を感じますか?

考えもしなかった、これまで当たり前だと思ってきた日々や人間関係。
突然、それがもう当たり前でいられない現実に直面したら、

ましてや、それがあなたにとって心を支えられてきたものだったとしたら、
なおさら、離れることに大きな動揺が繰り返し押し寄せることでしょう。

この心理状態を心理学の「精神分析」の考え方では、「対象喪失」と呼びます。

言葉の通り、自分にとって大切な対象を失ってしまうことです。
私たちのこころは、対象喪失に遭うと、哀しみに包まれて激しく動揺したり、
こころが空っぽになって呆然としたり、情緒不安定になったりします。

人間関係、仕事や地位、自身の健康、子供の巣立ちなど、対象は人それぞれです。
もちろん、こころの揺れ方も。

誰にでも起きうることです。
それも人生の中で何度も起きることがあります。
だからこそ、自分のこころを見つめること、こころの持ちようが大切になります。

失ったものが自分にどんな意味を持っていたのか?
たとえ失ってしまったとしても、これまでの時間の中で、
それがあなたのこころの中に、何を残してくれたのか、見つめてみてください。

それは本当に哀しみだけなのか、それとも、
何か新しい芽生えのようなものを残していないのか?

何か先へとつながる新しい視点に気づけると、対象喪失に対しても、
失っただけでない、何か違った意味を見い出せるかもしれません。

お答えするのは
【ノエルふぁーむ かかりつけ医】
Dr.Satake
精神科医・臨床心理士・日本医師会産業医


ラポール(信頼関係)

前号のNo.7では、ノエルちゃん、やってしまいましたよね。

ラポール崩壊。

いえ、これではラポール形成なんて程遠い状態です。

ラポール形成には、このクライエントさんのおっしゃるように、まずクライエントのお話を「ちゃんと聴かないと」いけません。

そこで、「聴く気あります・あります・聴いていますよ」がクライエントに伝わる話の聴き方のポイントをご紹介しましょう。

ラポールを築くために効果的な話の聴き方【前編】

①受容的な雰囲気を醸し出す

アイコンタクトと表情を意識して、温かな視線、やわらかな表情で聴く。

②相手の非言語メッセージを捉えて、反応する

相談者の表情やジェスチャーなど、言葉以外の非言語で表現されていることを敏感にキャッチし、うなずき方やあいづちにバリエーションを持たせたり、相談者の声の大小や強弱、トーン、雰囲気などにチューニング(調律)する。
調律することで、しっかり受容・共感していることを感じてもらう。

③相手を最大限に尊重する

聴き手は一歩下がって「大切なお話を聴かせていただく」というワンダウンの姿勢で聴く。他の人や場所では話にくいことを、わざわざ自分にお話してくれるのですから。

④共感的な理解をする

相談者の気持ちを大切にし、あたかもその人になったように感じ、共感的な理解をする。安易に「よくわかります」と言ってしまうのは要注意。
「あなたに私の何がわかるの? 今日会ったばかりじゃない」とならいように…。

⑤開かれた質問をしていく= Open Question 

「はい」「いいえ」で答えが終わらない質問を「オープンクエスチョン」といいます。相談者に「いつ・どこで・何を・どのように」などの形で質問するとクライエントは自由に答えられるので、語りが広がっていきやすい問題の原因や解決への手がかりをつかむキッカケなるかもしれません。

どうでしたか? お話をきちんと聴く姿勢や聴き方の配慮などで、ラポールが形成されていくのですね。
次回は続きの【後編】をお届けしましょう。


「卒業」って、なんだか人間の一大事件のようだ。
そこで今回、ノエルは卒業にまつわる人間社会をチェックしてきました。

人間の卒業式!

ひつじ的にはかなり感動的。

だって、こんな立派なお免状や卒業アルバムがもらえる。

袴とかいうハイカラなものに身を包んだ女子がいっぱい。

実に可憐じゃないか。ひつじ女子にはない派手さがある。

ひゅ~ こんな男子もいるのか。

んんっ? よく見ると誰かに似てないか? 気づいた人はすごい。

(正解=こころラボの杉山教授)


某大学の卒業式のワンシーン。
これだけ人間大勢いたら相当にいろいろありましょう。
それは、もうたくさんの「別れ」もありましょう。
そして、きっと「喜び」もあるに違いない。
そう、「卒業」で儲けちゃうよ~というヨロコビも。

卒業系ビジネス

学生さんは卒業記念として、こぞって旅行をするようです。
人間は贅沢。
ちなみに、卒業旅行<海外>人気ランキングは、これ。

  1. アメリカ
  2. フランス
  3. イタリア
  4. イギリス
  5. オーストリア

なんだ~ ひつじの主たる生息地のオーストラリアは圏外かぁ。

そして、「泣ける」卒業ソングの人気ランキングは、これ。
この時期、カラオケ屋のマシンは卒業ソングしか入らないらしい。

1. さくら      森山直太朗
2. 3月9日      レミオロメン
3. 旅立ちの日に…  川嶋あい
4. トモエ学園    福山雅治
5. 桜        コブクロ

卒業にまつわる商品は、人間社会にはいっぱいある。 卒業きものレンタル、卒業(合宿)免許、卒業アルバム、アイドルグループの「卒業ビジネス」も。

さすがチャッカリ種族、人間。

氷河期をゴキブリとともに生き延びただけある。

贈る言葉

そう、卒業は別れで悲しいだけではない。
「新たな門出」でもあるわけだから。
卒業にふさわしい、贈る言葉を最後にお届けします。

うしろをふり向く必要はない。
あなたの前には、いくらでも道があるのだから。
(魯迅/中国の小説家・思想家/1881~1936)

あなたの夢は何か、
あなたが目的とするものは何か、
それさえしっかり持っているならば、
必ずや道は開かれるだろう。
(ガンジー/インドの宗教家・思想家/1869~1948)

人間社会の卒業はすごい。
カウンセリングでクライエントさんに卒業されて、がっかりしたノエルでしたが、「泣ける卒業ソング」を聴いたら卒業っていいもんだな~ と感動しちゃった。
人間のみなさんから大いに勉強させてもらいました。サンキュウ★


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TEL:03-5386-1315 (11:00~18:00)
E-mail:hiroba@s-nponet.net

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次回のNo.9配信は2019年4月10日を予定しています。

お楽しみに★

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