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キャリアオーナーシップの育み方とは? 個人の主体性を引き出し、変化に強いキャリアを

キャリアは、人から与えられるものではなく、自分自身が主体となって考えていくことが重要です。そしてこれを、「キャリアオーナーシップ」といいます。

このページでは、キャリアオーナーシップの概要やより深い意味、得られるメリット、さらにキャリアオーナーシップを推進する具体的な方法について解説していきます。

キャリアオーナーシップとは、キャリアを「自分自身を主体としてとらえること」

キャリアオーナーシップは、「自身のキャリアについて、その人自身が主体的に考え、行動していくこと」を指す言葉です。経済産業省も注目している概念であり、「考える」と「行動する」の2本の柱によって成り立っています。

キャリアオーナーシップは、主に以下の5つを基本として構成されます。

  • 軸を定めて、「こうなりたい自分」「こうありたい自分」をイメージする
  • 自分のことをより理解して、仕事を通じて自己実現や自己表現をしていく
  • 自分の好奇心などを土台として、積極的に行動する
  • 新しいものやことを好意的に受け止め、変化を重ねていく
  • 周りとの調和も大切にして、良いサイクルを生み出していく

自分の判断や自分の考え方を起点として、なりたい自分になるための努力や行動をとる姿勢そのものを指します。

また、その過程で起こる変化を好意的に受け止めることが望ましいとされています。キャリアオーナーシップでは「自分」を基礎としますが、これは利己的に振る舞うことと同義ではなく、自分を大切にしつつも周りとも良好な関係を築いていくべきといわれています。

「キャリア自律」との違い

キャリアオーナーシップと似た言葉に「キャリア自律」があります。両者ともに「自分を主体としてキャリアを考える」という点は共通していますが、ニュアンスに若干の違いがあります。

  • キャリアオーナーシップ:周囲との調和を保ちながら、変化に対して能動的・外向的に働きかける姿勢
  • キャリア自律:自己の内面を見つめ、自分の進みたい道を自ら決定し、確立していく内向的なプロセス

もっとも、この2つの使い分けはそれほど厳密なものではなく、専門家のなかにも、ほぼ同じ意味として使っているケースも見受けられます。

 

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キャリアオーナーシップを持つメリットとは

キャリアオーナーシップを持つことには、多くのメリットがあります。

1.仕事のパフォーマンス向上が期待できる

キャリアオーナーシップを持つことで、仕事へのモチベーションアップが期待できます。

キャリアオーナーシップを持っている人は、そうではない人に比べて学習意欲や仕事のパフォーマンスが1.2倍以上にもなるというデータも出ています。

与えられた仕事を漫然とこなすのではなく、「これは自分にとってどのような意味があるか」「より良いキャリアを積むためには、どのような仕事をすべきか」を考えることで、意欲的に取り組めるようになります。その結果、仕事の効率が良くなり、成果も上がりやすくなります。さらに、その成果を評価され、報酬や権限が拡大することで、より仕事への意欲が高まるというプラスのサイクルが生まれます

2.中長期的な成功イメージを描ける

今目の前にある仕事に一生懸命に取り組むことも重要ですが、キャリアは長く続いていくものです。

キャリアオーナーシップを実践することで、単に「今の仕事を成功させること」だけではなく、「5年後、10年後の成功する姿」も描けるようになります。成功のイメージが具体化すれば、「そのために必要な実績」や「取得すべき資格」を逆算して洗い出すことができます。

3.プライベートも充実する

仕事はお金を稼ぐ手段であると同時に、自己実現の場でもあります。モチベーションとやりがいを持って仕事に取り組める人は、プライベートも充実しやすいとされています。

統計によれば、キャリアオーナーシップを実践している人は、人生を前向きにとらえる傾向があります。主体的に考え行動をすることで、人生そのものの満足度が上がっていくものです。仕事とプライベートは決して相反するものではなく、 むしろ仕事を主体的にとらえることが、人生全体を豊かにすることにつながります。

キャリアオーナーシップの育み方とは? 個人の主体性を引き出し、変化に強いキャリアを (3)

企業の取り組みを主体的に活用しよう

従業員のパフォーマンス向上は、結果として企業の利益に直結します。そのため、多くの企業がキャリアオーナーシップ推進のための施策を導入しています。

ただし、キャリアオーナーシップはその特性上、従業員側が「主体的に」活用しなければ効果がありません。自社が提供している制度を、自発的に活用していきましょう。

社内研修を利用する

企業が実践する社内研修は多種多様です。

キャリアオーナーシップ研修はもちろん、管理職研修やスキルアップ研修なども活用できます。大きな企業ほど選択肢が多い傾向にあるため、「自分のキャリアステップにどう結びつくか」という視点で、必要なものを選別することが大切です。

社外の研究会やコミュニティに参加する

社外へ目を向けるのも有効な方法です。

  • 同業界:現在の業界トレンドや競合の動向を学び、専門性を深める
  • 異業界:新しい視点や発想、人脈を得ることでイノベーションにつなげる

特に環境の変化が激しいスタートアップ企業の方はもちろん、変化の兆しを掴みたい大企業の方や独立を検討している方にとっても、社外での活動は非常に有益です。

資格試験の支援制度を利用する

多くの企業が、資格取得のための支援制度を設けています。

報奨金や資格手当といった金銭的サポートだけでなく、「試験前の休暇推奨」や「勤務時間の調整」など、環境面での配慮を行う企業も少なくありません。

これらの制度は、学習の道筋を明確にし、モチベーションを維持する助けになります。対象となる資格や条件は企業ごとに異なるため、事前に確認しておきましょう。

キャリアオーナーシップを支える「キャリアコンサルタント」の役割

最後に、キャリアオーナーシップの推進におけるキャリアコンサルタントの役割を紹介します。

「主体的に考える」といっても、自分一人だけで自分を客観視するのは意外と難しいものです。そんなとき、キャリアオーナーシップを育むためのサポーターとなるのが「キャリアコンサルタント」です。

キャリアコンサルタントは、キャリアオーナーシップを次のような側面から支えます。

1. 「自己理解」の言語化をサポートする

キャリアオーナーシップの土台は、自分自身の価値観や強みを理解することです。キャリアコンサルタントは、対話を通じて、相談者自身が気づいていなかった「大切にしたい軸」や「潜在的な強み」を洗い出し、言語化することをサポートします。

2. キャリアプランを一緒に描く

「5年後、10年後の自分の姿」を具体化する際、キャリアコンサルタントは、労働市場の動向やスキルの需要を踏まえた客観的なアドバイスを行います。相談者の「なりたい姿」に対して、今何が足りないのか、どんな選択肢があるのかを整理する伴走者となります。

3. 「一歩踏み出す」ための心理的支援

新しいことに挑戦しようとする際、不安はつきものです。キャリアコンサルタントは相談者の意思決定を尊重し、肯定的な関わりを通じて、主体的な行動(アクション)への背中を押します。

キャリアオーナーシップの視点で、これからの可能性を広げていく

「主体的にキャリアをとらえる」という考え方自体は以前からありましたが、不確実性が増した現代において、その重要性は一段と高まっています。

仕事のモチベーション向上、中長期的な成功、そしてプライベートの充実。これらを得るために、企業の支援制度を積極的に活用し、自身のキャリアを切り拓いていきましょう。

また、キャリアオーナーシップの推進をサポートする側になりたい方は、国家資格キャリアコンサルタントのスキルが活かせます。ぜひ資格取得を検討してみてください。

Q&A

キャリアオーナーシップはなぜ大事なのですか?
変化が激しい時代のなかで、自分を守り、理想を実現するための手段となりうるからです。自らキャリアを設計しておくことで、不測の事態へのリスクを軽減したり、変化をチャンスに変えたりすることができます。
キャリアオーナーシップによって企業が得られるメリットは何ですか?
定着率の向上、優秀な人材の確保、そして生産性の向上です。従業員のエンゲージメントが高まり、主体的に動くことで、組織全体の成長が期待できます。
キャリアオーナーシップにデメリットはありますか?
企業側には支援コストの増大や離職リスク、個人側には自己分析などの労力や、自己責任の側面が強まるという注意点があります。そのため、一人で抱え込まず専門家に相談することが推奨されます。

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