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キャリアコンサルタント資格 - 2023.12.05公開

「キャリアコンサルタントへの転職」資格は転職時に有利になるのか

キャリアコンサルタントの活躍の場は多くありますが、未経験でもキャリアコンサルタントへの転職は可能なのでしょうか。

このページでは、キャリアコンサルタント資格取得後の転職について解説をしていきます。

キャリアコンサルタントとしての転職と働く場

「キャリアコンサルタント」は、国家資格のうちのひとつです。学科試験と実技試験の両方に合格後、キャリアコンサルタント名簿にその名前を登録して初めて、キャリアコンサルタントとして働くことができるようになります。

終身雇用制度や年功序列から多様な働き方や成果主義などへ移行しつつある日本では、新卒で入社した会社に定年まで勤務する、という働き方が当たり前ではなくなってきています。

キャリアに関する悩みを抱える従業員も増加傾向にあるため、キャリアコンサルタントはさらにその需要が伸びることが予想される仕事だといえるでしょう。

キャリアコンサルタントとしての転職を考えた場合、働く場としては、以下の4つが挙げられます。
 

  1. 公的な機関への転職
  2. 人材派遣会社への転職
  3. 社内の人事部に異動する
  4. 大学のキャリアセンターなどへの転職

 
それぞれ見ていきましょう。

公的な機関への転職

職業安定所(ハローワーク)や自治体などの公的機関でのキャリアコンサルタントの働き方は、「新しい職場の紹介」「公的な職業訓練の実施」「就労相談」などが中心です。

公的な機関は、年齢・性別・属性・性格もさまざまな人が利用します。さまざまな求職者に対して公平に冷静に接することのできる人が向いています。また、社会保障制度などの基本的な知識も必要です。

人材派遣会社への転職

「働きたい」と考える求職者と、「よい人材を雇用したい」と考える企業の橋渡しをするのが、人材派遣会社で働くキャリアコンサルタントの仕事です。

求職者や企業担当者の条件に合う、職や人材をマッチングする必要があるため、相手と関係構築をし、要望を聞き出すスキルが必要です。営業的な要素も含まれるため、キャリアコンサルタントの資格を持っていることは、相手に安心感を与えるでしょう。

社内の人事部門に異動する

キャリアコンサルタントの働く場所のうちのひとつとして、「社内の人事部門や人材開発部門」というものが挙げられます。

ほかの3つは、「職を求める人を、働き手を必要とする企業に紹介すること」を業務のメインとするのに対して、社内の人事部門で働くキャリアコンサルタントは「従業員のキャリア構築のサポート」などがメイン業務となります。

また社内の人事部で働くキャリアコンサルタントには、上層部と社員の調整役の役割も求められます。

大学のキャリアセンターなどへの転職

大学等の教育機関のキャリアセンターでは、学生の就職などのキャリアに係るサポートを行っていきます。学生にとっては初めての就職のため、目標が定まっていない、就職活動が不安などの悩みへのサポートも必要であり、大学内で働くキャリアコンサルタントの必要性は高まっています。

大学で働く場合は、企業の特徴を学生に伝えたり、履歴書やエントリーシートや面接の指導をしたりすることが主な業務となります。

また、大学の学生を採用した企業に対してもお礼などの働きかけを行ったり、来年以降の就労計画を作成したりなど、他の場所で活躍するキャリアコンサルタントと比較すると、大学で働くキャリアコンサルタントの仕事は学生との関わりが強いといえます。

【あわせて読みたい】

【4つに分類】キャリアコンサルタントの働き方と就職先

 

未経験からキャリアコンサルタントとして活躍していくための方法とは

ここからは、「キャリアコンサルタントの資格取得後、未経験からキャリアコンサルタントの仕事に就くためにはどうしたらよいか」について解説していきます。

現在働いている会社の人事部門等に異動する

現在働いている職場に異動願いを出し、キャリアコンサルタントのスキルが活かせる部署に配属してもらえるように働きかけることは、キャリアコンサルタントとしての第一歩を踏み出すための有用な手段です。

人事部への異動のメリットとしては、現職で経験を積むことができる点です。その後に転職をする際にも、この経験が有利に働くでしょう。

人事部の主な業務としては、社員の育成やキャリア面談など、人事に係る業務があります。企業によって人事部の業務は幅広いため、さまざまな経験を積むことができるでしょう。

副業でキャリアコンサルタントとして活躍する

キャリアコンサルタントは本業だけでなく、副業にも役立てることができる資格です。

「今は未経験なので、キャリアコンサルタントを本業にするのは難しそうだ」と感じるようであれば、副業としてキャリアコンサルタントを始めるのもよいでしょう。

副業の場合は短時間、週1、在宅勤務など、柔軟な働き方が可能な派遣への登録や、現在では仕事のマッチングサービスなども充実していますので、自分に合った働き方を探してみましょう。

「未経験でもOK」としている企業への転職を視野に

「今の仕事を辞めて、すぐにでもキャリアコンサルタントとして働く道を選びたい」というのであれば、キャリアコンサルタントを募集している企業への転職を視野に入れるのもひとつの方法です。

求人サービスなどでは、キャリアコンサルタントの求人でも「未経験でもOK」「未経験可」と記載されているケースがあります。

キャリアコンサルタントに関わらず、資格があれば経験がなくても育成をしていきますという企業は増加傾向にあり、より活躍できる範囲が広がりを見せています。

企業が求める人材や業務内容を確認し、働きたい条件と合っているようであれば、転職先候補として視野に入れてみましょう。

すでにキャリアコンサルタントとして働いている人の転職方法を考える

最後に、「すでにキャリアコンサルタントとして働いている人が、より良い職場を求めて転職するための方法」について解説していきます。

上位資格を取得してさらなるステップアップを

キャリアコンサルタントは国家資格ですが、さらに上位の技能のレベルに位置する「2級キャリアコンサルタント技能士」「1級キャリアコンサルタント技能士」の2つの国家検定が制定されています。

「2級キャリアコンサルタント技能士」

受験資格はいくつかありますが、2級の場合は「3年以上の実務経験があり、かつキャリアコンサルタントの資格を持っている者」「3年以上の実務経験があり、かつ大学院などで特定の科目を履修した者」などが受験資格として挙げられています。

「1級キャリアコンサルタント技能士」

1級の場合はさらに厳しく、最短コースであっても「2級キャリアコンサルタント技能検定に合格してから3年以上の実務経験がある者」が受験資格となっています。

国家資格であるキャリアコンサルタントに加えて、上位レベルである国家検定を取得することで、転職がより有利になるでしょう。

【あわせて読みたい】

【何が違う?】国家資格キャリアコンサルタントとキャリアコンサルティング技能士

 

実績をアピールしてより良い会社へ転職する

キャリアコンサルタントに限ったことではありませんが、「実績をアピールすること」はより良い転職を成功させるために非常に重要です。

現在は、企業でも人材育成などの観点からキャリアコンサルタントを積極的に雇用していこうと考える傾向が強まっています。

このため、「キャリアコンサルタントとして10年の実績がある」「以前に、社内キャリアコンサルタントとして社員のキャリアアップに関わり、その結果として業績が伸びた」のようにアピールできるのであれば、より待遇の良い企業への転職に近づきます。

まとめ

国家資格であるキャリアコンサルタントの活躍の場は、「公的機関」「人材派遣会社」「社内の人事部」「大学」などのように多岐に分かれており、それぞれで働き方も異なります。

「キャリアコンサルタントの資格は持っていても、キャリアコンサルタントとして働いたことがない」という人でも、転職のやり方を考えればキャリアコンサルタントとしての採用の道がひらけるでしょう。

また、すでにキャリアコンサルタントとしての実績がある人ならば、上位資格の取得などで、より良い職場への転職ができる可能性が高くなります。

Q&A

キャリアコンサルタントへの転職は、実務未経験でも挑戦できる?
キャリアコンサルタントの実務が未経験であることが不安要素である場合が多いですが、現在では未経験可、未経験OKなどで求人を出している企業もあるため、未経験からでも挑戦できるといえます。
キャリアコンサルタントは副業でも可能ですか?
可能です。本職と並行してキャリアコンサルタントとして活躍する方法もあります。自分に合った働き方ができる派遣への登録や、仕事のマッチングサービスなどを利用すると、副業でキャリアコンサルタントとして活躍する場が広がることが期待できます。
キャリアコンサルタントの転職と年齢の関係性を知りたい。
キャリアコンサルタントは、年齢に関わらず活躍できる職業であるといえます。企業によってはミドル層を中心とした従業員のサポートを必要としている場合もあるため、20代、30代、40代、そして50代での転職が十分に可能であるといえるでしょう。
キャリアコンサルタントの活躍の場が知りたい。
キャリアコンサルタントの活躍の場は多岐に渡りますが、国家資格であるキャリアコンサルタントの活躍の場は、「公的機関」「人材派遣会社」「社内の人事部」「大学」などがあります

Information

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