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キャリアコンサルタント資格 - 2023.09.13更新 / 2022.03.23公開

【4つに分類】キャリアコンサルタントの働き方と就職先

キャリアコンサルタントとひとくちに言っても、企業の業種や所属する組織によって働き方や求められる役割は様々です。

このページでは、これからキャリアコンサルタントを目指す方や就職活動をする方、キャリアコンサルタントとして働く場合はどのような就職先があるのかを知りたい方に向けて、キャリアコンサルタントの働き方を4つに分類して紹介をしていきます。ぜひ参考にしてください。

働き方は大きく分けて4種類

キャリアコンサルタントは大まかに分けて下記のような働き方があります。
 

  1. 公的機関
  2. 大学
  3. 民間企業
  4. フリーランス

 
それでは順番に、詳しく見ていきましょう。

公的機関での働き方

まずはハローワークの相談員など、公的機関で働く場合について見ていきます。

公的機関の就労支援施設

公的機関での働き方は、平日勤務で土曜を含む場合もありますが、基本は日祝日が休みになります。

相談の多くなる時期に短期派遣の求人が多く出るのも大きな特徴のひとつで、シフト制や短時間勤務が可能など、自分に合った柔軟な働き方ができます。

公的機関でキャリアコンサルタントとして働く場合、若年者から年配者までの幅広い年代に対応をしていくことから、資格取得を必須とする機関も増えてきました。

公的機関での活躍の場は公共職業訓練やハローワーク、ジョブカフェまで多岐にわたります。

公的機関でのキャリアコンサルタントの立ち位置

ハローワークでは休職者が職業訓練を受講する前に必ず受ける「訓練前キャリアコンサルティング」があり、キャリアコンサルタントは求職者の就職支援をしていきます。

また、訓練前だけではなく、訓練中の受講生との面談も行っていきますので、職業訓練におけるキャリアコンサルタントの役割は非常に大きいと言えるでしょう。

他にもある活躍の場

求人紹介前に相談ができるジョブカフェという公的機関もあります。ジョブカフェは原則若年者を対象とした就労支援施設で、相談の他にも職場体験などの様々な就労支援を行っています。

都道府県によってはハローワークに併設されているところもあり、ハローワークが若年者から年配者までの対応をする一方、ジョブカフェでは若年者中心の対応をしていきます。
参考 : 厚生労働省 「ジョブカフェにおける支援

大学での働き方

次に、大学で働く場合について見ていきましょう。

主な拠点は大学内のキャリアセンターなど

大学での働き方は、週2~5日勤務など様々です。

平日のみ、もしくは土曜を含む場合もありますが、基本は大学カレンダー基準の日祝日が休みになります。
最近ではフルリモートで短時間勤務や、在宅と併用した働き方なども増えてきています。

学生の悩みに寄り添う

大学でキャリアコンサルタントとして働く場合は、就職に悩む学生支援が主となります。

学生の持つ悩みは幅広く、キャリアコンサルタントは一人ひとりの成長を見守る役目も担っていきますので、やりがいのある仕事と言えるでしょう。

こちらの記事では、キャリアコンサルタントとして大学で働く場合の役割などについてや、大学職員と大学でのキャリアコンサルタントの違いについて、そして大学でキャリアコンサルタントとして働きたい場合の求人は多い?少ない? なども詳しく解説をしていますので、ぜひ参考にしてみてください。

【就職支援】大学でのキャリアコンサルタントの役割

 
大学でキャリコンとして働く女性のイメージ写真

民間での働き方

次に、民間企業で働く場合について見ていきましょう。

職種も働き方も豊富

民間企業の働き方は会社の就業規則によって異なりますが、週5日フルタイムが基本で、カレンダー通りの休日休暇がほとんどです。

現在ではリモートワーク導入やコアタイムを設けている企業も増えてきましたので、フレキシブルな働き方を選ぶことができるでしょう。

所属によって変わるキャリアコンサルタントの立ち位置

民間企業でキャリアコンサルタントとして働く場合は、所属する部署などによって働き方に違いが出てきます。

キャリアコンサルタント(営業)

求人サイトでキャリアコンサルタント、またはキャリコンと職種検索をしてみると、営業のカテゴリに”キャリアカウンセラー”などで掲載されていることがあります。

営業経験がある方にはもちろん、営業事務や接客の経験があれば、資格取得後は未経験でも転職のチャンスがあるのが民間企業最大のメリットです。

学んだスキルは実践ですぐに活かすことができるのも、未経験の方には嬉しいポイントです。

また、求人サイトでの業務内容に営業片面型や両面型など、耳なじみのない言葉が並んでいることがあります。

2つの違いについて簡単に見ていきましょう。

キャリアコンサルタント  片面型
キャリアコンサルタント片面型とは、求職者のみに特化したキャリアコンサルタントで、未経験から働いてみたい方や、求職者に寄り添うキャリアコンサルタントとして活躍したいという方に向いています。

キャリアコンサルタント  両面型
もうひとつの両面型は、より営業要素が強いのが特徴です。具体的には、よりマッチした企業に就職をしたい求職者と、求人の内容に合った人材を採用したい企業の両方を担当する、いわば橋渡し的な役割を担います。

営業経験があり、キャリアコンサルタントとして企業とのやりとりもしてみたいと希望される方は、両面型で就職先を見つけるのもよいかもしれませんね。

人事

人事は企業の顔であり、人材に関わる業務を行うことで企業の活性化を図る役割を担う存在です。

企業人事は大まかに分けると、企画、採用、教育と育成、研修、評価、という業務を行っています。

このすべての業務を一人で担当することもあれば、数人で担当する場合もあるため、企業によって人事の範囲は様々ですが、『ヒト』に関わる業務を担当するという点は共通しています。

人事は社員のキャリアアップ形成が図れるように、社員一人ひとりとじっくりと向き合う機会も多くなります。キャリアコンサルタントの資格取得をしていることで、スキルを活かせる働き方が期待できます。

近年では、人事部所属の従業員がキャリアコンサルタントの資格取得をする事も少なくありません。また、メンタルヘルスの不調を訴える従業員の増加により、EAP(従業員支援プログラム)の資格やメンタルヘルス・マネジメント検定を併せて取得するケースもあります。
 

「企業内キャリアコンサルタント」の役割とは?活動内容や企業が抱える課題を解説

 

社内キャリアカウンセラー

風通しのよい職場環境にしたい、社員のコミュニケーションの改善や活性化を図りたい、という企業がキャリアコンサルタントの導入を進めているため、「キャリアコンサルタントを社内に」という傾向が非常に強くなってきています。

また、在籍している企業にキャリアコンサルタントを配置する事になり、現在の役職はマネージャーだが、キャリアコンサルタントの資格を取得し、今後はセカンドキャリアの就労支援や若年層へのキャリア支援を行っていく、というケースもあります。

マネージメント色が強い場合は、短期的ではなく、ある程度の期間を想定したキャリアデザインや社内の人材育成、新卒社員のフォローアップなどを行います。

社内のキャリアカウンセラーは、外部とのやりとりというよりは、社内の育成や教育に特化しているのが特徴です。また、人材開発に関わることで、社内の問題解決に貢献できるやりがいのあるポジションとも言えるでしょう。

初心者からでもキャリアコンサルタントを目指せる最短ルートについては、こちらの記事で詳しく紹介しています。

キャリアコンサルタント キャリアコンサルティング 初心者 「キャリアコンサルタントのなり方」とは?初心者でも最短ルートで目指せる秘訣

 

フリーランスでの働き方

最後に、フリーランスで働く場合について見ていきましょう

自分のスキルに合った働き方ができる

フリーランスで働く場合は、スケジュール管理なども自分で行うことが可能ですので、働き方に制限はありません。また、自分のスキルに合った働き方ができるのがフリーランスのメリットとも言えます。

民間企業や公的機関で経験を積み、仕事の幅を拡げるためにフリーランスへと転身したというケースも耳にします。

中には、元々は人材企業でキャリアコンサルタントとして働いていたが、メンタル面の不調に悩まされている従業員を多く見ているうちに、これからはメンタルのフォローも確実に必要と思い、メンタルヘルスの資格も併せて取得後に独立したというケースもあります。

現在ではビデオ通話等を用いたオンラインでのコンサルティング業務も増えており、全国に向けてキャリアコンサルタントとして活躍出来るのもフリーランスの特徴と言えます。

フリーランスで働くメリットや課題などは、こちらの記事で詳しく紹介しています。

キャリアコンサルタントとして独立するためには? 課題やメリットを解説

 

自分に合った「働き方」を見つけよう

「キャリアコンサルタント」とひとくちに言っても、所属する場所によって働き方や業務内容が異なることが分かりました。

なりたいキャリアコンサルタント像や、自身の強みを生かせる場所であるかどうかは、非常に重要なポイントとなります。

キャリアコンサルタント資格を取得したら、まずは自分の価値観を確認しておくとよいでしょう。自分自身のキャリアを考えるときにも、キャリアコンサルタントの学びは役に立ちます。

学生支援をしたくて大学でのキャリアコンサルタントの情報を集めていたけれど、大学生が就職する先である企業を知ることも必要だと感じたら、企業内で働くことを視野に入れてもよいかも知れません。

ワークライフバランスを重視するなら?

 誰もがやりがいや充実感を感じながら働き、仕事上の責任を果たす一方で、子育て・介護の時間や、家庭、地域、自己啓発等にかかる個人の時間を持てる健康で豊かな生活ができるよう、今こそ、社会全体で仕事と生活の双方の調和の実現を希求していかなければならない。

引用:内閣府  |  仕事と生活の調和
 
このように「仕事」と「仕事以外」のバランスを重視するのであれば、キャリアコンサルタントとして就職、転職をする際に、ワークライフバランスに取り組んでいる企業かどうかも確認しておくとよいでしょう。

まとめ

キャリアコンサルティングを行う相手によって悩みは様々であるように、キャリアコンサルタントの働き方も多種多様であり、キャリアコンサルタント資格を取得したいと思ったきっかけもそれぞれだと思います。

このページでは「キャリアコンサルタントの働き方」について紹介をしました。

資格取得後は自分に合った「キャリアコンサルタントの働き方」が見つかるよう、少しでもお役に立てれば嬉しいです。
 

Q&A

キャリアコンサルタントとしての働き方には、どのようなものがありますか?
働き方は大きく分けて、公的機関、大学、民間企業、フリーランスの4種類があります。
公的機関でのキャリアコンサルタントの働き方はどのようなものがありますか?
平日勤務で土曜を含む場合もありますが、基本は日祝日が休みになります。働く場所は、公共職業訓練、ハローワークからジョブカフェまで公的機関まで多岐に渡ります。公的機関でキャリアコンサルタントとして働く場合は、幅広い年代に対応をしていきます。
大学でのキャリアコンサルタントの働き方はどのようなものがありますか?
大学での働き方は、週2~5日勤務など様々です。平日のみ、もしくは土曜を含む場合もありますが、基本は大学カレンダー基準の日祝日が休の大学が多いようです。働く場所としてはおもに、大学のキャリアセンターが挙げられます。
民間企業でのキャリアコンサルタントの働き方はどのようなものがありますか?
民間企業の働き方は、会社の就業規則によって異なりますが、週5日フルタイムが基本で、カレンダー通りの休日休暇がほとんどでしょう。働く場所としては、こちらも企業によって様々ですが、人事部所属にある場合もあれば、独立した部署でキャリアコンサルタントとして働く場合もあります。
キャリアコンサルタントとして働く上でのポイントはありますか?
キャリアコンサルタントとひとくちに言っても、企業の業種や所属する組織によって、求められる役割は様々ですので、自分に合った働き方を探すことがポイントです。
キャリアコンサルタントとキャリアカウンセラーの違いは何になりますか?
キャリアコンサルタントの資格を持っている方のみが「キャリアコンサルタント」という名称を独占して名乗ることができる資格です。特に資格取得が必須でない場合はキャリアカウンセラーと呼ばれることが多いです。

 

Information

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