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リフレーミングとは? 「枠組みを捉え直すこと」で相談者の可能性を引き出す

リフレーミングとは? 「枠組みを捉え直すこと」で相談者の可能性を引き出す

私たちは無意識のうちに、「自分はダメだ」「この状況は最悪だ」といった、自分なりの「フレーム(枠組み)」を通して物事を見ています。しかし、そのフレームが固定されてしまうと、不安で動けなくなったり、ストレスが溜まったりしてしまいます。そこで、「別の見方はないか?」と視点を変えてみるのがリフレーミングです。

このページでは、「リフレーミング」の意味や種類、キャリアコンサルティングでの活用例を紹介していきます。これからキャリアコンサルタントを目指す方はもちろん、よく人に相談される方、自分に自信をつけたい方などもぜひ参考にしてください。

リフレーミングとは、「物事の枠組みを見直し、別の視点から捉え直そうとすること」

リフレーミング(Re-framing)は言葉の通り枠組み(フレーム)を変えて、物事を別の視点から捉え直すことを指します。フレームを広げる、フレームをずらすなどで、見ている範囲を調整すると考えるとわかりやすいかもしれません。

一度このフレームを見つめ直し、「他の見え方はないか」、「範囲を広げたらどう見えるか」など、別の視点で捉え直してみることが重要です。リフレーミングとは、そのような「自分の枠組みの組み直し」「新しい視点の発見」を指す言葉なのです。

リフレーミングはいつできた?

リフレーミングの概念の成立は意外と古く、半世紀ほど前にさかのぼります。アメリカの心理学セラピストであったリチャード・バンドラーなどによって整理されたもので、もともとは心理療法のひとつとして作られました。そののちに、リフレーミングはビジネスの世界などにも応用されるようになりました。

ポジティブシンキングとの違いは?

なお、リフレーミングに近い考え方として、「ポジティブシンキング」があります。この2つは非常に似ているものですが、ポジティブシンキングは「何があっても前向きに、プラスに、ポジティブに、明るく考えよう」とするものです。

対してリフレーミングの場合は、「物事自体の枠組みを構成し直す」という「手法」で、事実の側面を切り出し直したり、文脈を変えたりすることで、本人が納得できる別の解釈を見つけ出すのが特徴です。

リフレーミングの種類

リフレーミングにはいくつかの切り口がありますが、ここでは代表的な4つをご紹介します。

言葉のリフレーミング

ある性質を表す言葉を、別の側面を表す言葉に置き換える方法です。

例:「融通が利かない」という言葉を、別の角度から見て「一貫性がある」「自分の基準を大切にしている」と捉える。

状況のリフレーミング

その性質や状態が、「どの場所(環境)であれば活かされるか」に焦点を当てて捉え直す方法です。

例:「心配性で決断が遅い(スピード重視の現場では短所)」→「リスク管理が重要で、ミスが許されない品質管理や法務の現場では、“慎重に確認できる力”として活かされる」

内容のリフレーミング

起きた出来事に対して、「何が得られたか」に焦点を当てる方法です。

例:「自分の力不足で、チーム全体の進行を遅らせた」→「つらい経験だったが、自分に足りないスキルや改善点が明確になった。次に同じ状況になったとき、どう動けばいいかを学ぶ機会にもなった」

時間のリフレーミング

現在の状況を、「未来の視点」や「長期的なプロセス」の中に置いて捉え直す方法です。

例:「今は単純な下積み仕事ばかりで、成長実感が持てない」→「今経験している細かな実務や現場感覚は、将来リーダーになったとき、メンバーを理解し、現実的な判断をするための土台になる」

リフレーミングとは? 「枠組みを捉え直すこと」で相談者の可能性を引き出す

リフレーミングによる言い換えリスト

ここでは、人の特性に関する言い換えをまとめました。

就職・転職の自己アピールの場や、人から相談を受けたとき、自分に自信がないときなど、リフレーミングは様々な場面で活用できます。 日常的に、ポジティブに言い換える習慣をつけておくことで、前向きな言葉が出てきやすくなります。
 

リフレーミング前 リフレーミング後
鈍い/とろい 落ち着いている
小心者/意気地がない 慎重である
頑固者 まじめである/芯がある
落ち着きがない 活発である/フットワークが軽い
消極的/積極性がない 縁の下の力持ち/控えめ/謙虚
独善的/人の話を聞かない 自分の軸(信念)がある/決断力がある
ルーズ/見通しが甘い 大らかである/楽観的である
移り気/色々なものに手を出す 好奇心旺盛/向学心がある
細かい 仕事が丁寧/見落としがない
おおざっぱ 明朗快活/ムードメーカー

事例 | キャリアコンサルティングでの活用

キャリアコンサルタント業務においても、この「リフレーミング」は非常に重要です。相談者自身が自分のキャリアを多角的に捉えることで、キャリアの選択肢を広げたり、自信を取り戻したりすることが期待できるからです。
ここでは、キャリアコンサルティングの場面でどのようにリフレーミングを活用できるか、具体例と共に見ていきましょう。

事例:転職後の人間関係が不安なとき

相談者の悩み:自分は頑固で融通が利かないから、前職のようにまた人間関係で失敗するかもしれない。転職が心配。

リフレーミング:「頑固で融通が利かない」というのは、「自分の考えをしっかり持っている」「仕事に対してまじめ」という強みの裏返しなのかもしれない。その姿勢は、責任ある仕事を任される場面では信頼につながることも多い。今後は、その強みを持ちながら“伝え方”や“周囲との合わせ方”を工夫していけばいい。

ポイント:短所を単純に否定するのではなく、「強みの裏返し」として捉え直し、活かし方を一緒に考えます。

事例:今の仕事に限界を感じているとき

相談者の悩み: 上司から細かく指示をされて、信頼されていないと感じて息苦しい。

リフレーミング: 上司からの細かな指示は息苦しく感じるかもしれない。でも見方を変えると、「仕事の基準」や「プロとして求められる精度」を学べる環境とも言える。今ここで身につけた視点は、将来自分が仕事を任される立場になったときの強みになる。

ポイント:相手を変えるのは難しくても、「今の環境を自分の成長のためにどう使うか」に視点を変えるサポートです。

事例:仕事と家庭の両立に悩んでいるとき

相談者の悩み:育児のために残業ができず、チームに迷惑をかけていて申し訳ない 。

リフレーミング:限られた時間の中で成果を出そうとしているからこそ、「優先順位をつける力」や「段取り力」が磨かれている。その経験は、今後どんな働き方をするときにも強みになる。

ポイント: 制約を「弱み」と見るのではなく、その状況だからこそ育っている力に目を向けます。

事例:「自分には何もない」と思っているとき

相談者の悩み: ずっと専業主婦だったので、社会に出るのが怖い。自分には何のスキルもない。

リフレーミング: 家事や育児には、予定管理、優先順位づけ、同時進行で物事を進める力、人との調整力など、多くのスキルが含まれている。それは社会でも活かせる、大切な経験の積み重ねである。

ポイント:本人が「当たり前」と思っている経験の中から、仕事にも活かせる力や価値を見つけていきます。

 

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リフレーミングとは? 「枠組みを捉え直すこと」で相談者の可能性を引き出す

まとめ

キャリアコンサルタントは、対話を通して相談者が自分一人では気づけなかった「新しい視点」を見つけるサポートをします。その中で、リフレーミングは欠かせない手法の一つです。
このスキルは、仕事の支援だけでなく、身近な人を元気づけたり、自分自身の自己肯定感を高めたりと、あらゆる場面で役立ちます。
まずは、自分の「短所だと思っているところ」を、リフレーミングで長所に言い換えてみてはいかがでしょうか。

Q&A

リフレーミングとは?
枠組み(フレーム)を変えて、物事を別の視点から捉え直すことを指します。フレームの範囲を調整したり、焦点をずらしたりし、違う視点から捉え直すことで、自信を取り戻せたり、自己アピールに役立てたり、キャリアプランを前向きにより良い方向に見直せたりできるようになります。
リフレーミングとポジティブシンキングの違いは?
リフレーミングは、物事の枠組みを捉え直すことをいいます。必ずしもネガティブ→ポジティブの方向に向かうものではなく、ポジティブ→ネガティブの方向に向かうものも含みます。対してポジティブシンキングは、どんなことでもプラスに捉える思考のことをいいます。
しかし現在は、単に「リフレーミング」と言うと、「(ポジティブな事象をネガティブに捉え直すのではなく)ネガティブな事象をポジティブに捉え直すこと」を指すのが一般的といえるでしょう。
リフレーミングによる言い換え例は?
『おおざっぱ』をリフレーミングによる言い換えを行うと、『明朗快活/ムードメーカー』のようになります。

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