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未経験でも受験できる!国家資格キャリアコンサルタントの受験資格

未経験でも受験できる!国家資格キャリアコンサルタントの受験資格

「国家資格」と聞くと、「未経験だと受験は難しそう」と感じていませんか?

国家資格キャリアコンサルタントは、未経験の方でも資格取得を目指せます。しかも、今の仕事を続けながらでも受験資格を得ることができます。

この記事では、未経験から国家資格キャリアコンサルタントを目指すための具体的な受験資格について、分かりやすく解説します。

国家資格キャリアコンサルタントの受験資格

国家資格キャリアコンサルタントの受験資格には以下の3種類があり、未経験者向けと実務経験者向けの受験資格があります。

国家資格キャリアコンサルタントの受験資格

 
厚生労働省のWebページでは、受験資格は以下のように記載されています。
 

キャリアコンサルタント試験は、次のいずれかの要件を満たした方が受験できます。
厚生労働大臣が認定する講習の課程を修了した者
労働者の職業の選択、職業生活設計又は職業能力開発及び向上のいずれかに関する相談に関し3年以上の経験を有する者
技能検定キャリアコンサルティング職種の学科試験又は実技試験に合格した者

参考)厚生労働省Webサイト キャリアコンサルタントになりたい方へ
 
 
未経験の方は全員が①の受験資格になります。学歴や年齢は問われません。

それでは、①~③の受験資格について見ていきましょう。

受験資格①「認定講習を修了した者」

まずは、1つ目の「厚生労働大臣が認定する講習の課程を修了した者」について説明します。

キャリアコンサルタントの仕事や学習の経験がない未経験の方は、全員がこの受験資格になります。そして、大多数の方がこの受験資格で受験をされています。

下の表は、最新の第29回試験の受験者数・合格者数ですが、受験資格「①認定講習を修了した者」の人数が圧倒的に多いことが分かります。
 

第29回キャリアコンサルタント試験結果
受験資格 受験者数 合格者数
学科 ①認定講習を修了した者

4,408名

3,251名

②実務経験者

533名

340名

③技能検定の片方合格者

3名

3名

実技 ①認定講習を修了した者

4,281名

2,777名

②実務経験者

511名

307名

③技能検定の片方合格者

30名

15名

 
これは第29回試験に限らず、他の回でも同じ傾向となっています。未経験の方も心強いのではないでしょうか。

厚生労働大臣が認定する講習とは

それでは、この受験資格について詳しく見ていきます。
 

受験資格①厚生労働大臣が認定する講習の課程を修了した者

 
厚生労働大臣が認定する講習とは、キャリアコンサルタントを養成する講習として、厚生労働大臣が認定した講習のことです。

養成講習の種類は、2024年6月1日の時点で24講習あり、1つの学校が2種類以上の養成講習を行っている場合もあります。自身に合う講習を選んで受講することができます。

講習はキャリアコンサルタント講習検索サイトで探すことができます。

キャリアコンサルタント養成講習の内容とは

キャリアコンサルタント養成講習は、厚生労働大臣が定めるカリキュラムを網羅した内容になっています。講習の総時間は150時間と決められていて、150時間のうち、およそ半分が理論などを学ぶ「講義」、残りの半分が実技を習得する「演習」になります。

 
「講義」では、キャリア理論やカウンセリング理論、メンタルヘルス、キャリア形成支援の知識などを学び、「演習」では、ロールプレイングなどを通し、キャリアコンサルティングの実践的なスキルを学びます。

キャリアコンサルタント養成講習の期間

養成講習の期間は、講習やそのクラスによって前後しますが、3~6か月程度の学習期間になります。土曜日または日曜日の週1クラス、平日昼間クラス、平日夜間クラスなど様々です。

仕事と両立をしながら無理なく学習できるスケジュールが多いので、社会人の方も安心です。社会人だけではなく、学生や専業主婦・主夫の方、定年退職後のセカンドキャリアの方など、様々な方が受講しています。

キャリアコンサルタント養成講習の学び方

養成講習は複数あり、どれにすれば良いのか悩んでしまうかもしれません。講習によって、「映像学習なのか」「通学するのか」が異なりますので、未経験の方は特に情報収集をしっかり行い、学び方の種類を押さえ、ご自身に合うものを選びましょう。

養成講習の「講義」と「演習」の学び方は次の通りです。
 

講義 演習
・通学
・オンライン
・映像学習
・テキスト学習
・通学
・オンライン

 
それぞれの詳細を紹介します。

「講義」の学び方

「講義」の部分の学習は、通学して講師から指導を受けるものから、テキストを使って自身で学習するものなど幅が広いです。それぞれの特徴を見ていきましょう。
 

通学、オンライン

講師による授業を直接受けられるのが「通学」や「オンライン」です。決められたスケジュールで学習をするため、「学習の管理を自分でするのが不安」という方におすすめです。また、講師にすぐ質問ができる、他のクラスメイトの意見が聞けるというのもメリットといえるでしょう。

 

映像学習

講師の解説映像を自宅等で視聴する学習です。映像とテキストを使っての学習になります。講義部分のすべてが映像視聴できる講習や、補足映像として一部分が映像視聴できる講習などがあります。ご自身のペースで学習できます。

 

テキスト学習

自宅にテキストが届き、ご自身で読み進めながら学習をします。キャリアコンサルタントの学習や仕事の経験がある方などには、時間を掛けずに学習ができるというメリットがあります。

 

「演習」の学び方

「演習」部分の学習方法は「対面形式」と決められているため、各学校の校舎に通うか、オンラインで学習をするかになります。通学でもオンラインでも、講師や受講生同士でやりとりをしながら受講できますので、モチベーションを保ちながら学習ができます。
 

校舎への通学

環境を変えて学習したい方、学校という場所に通いたい方、校舎が自宅や会社の近くにある方におすすめです。自宅だと誘惑が多い、という方にとっては、校舎に通うことで勉強モードに切り替えられるのもメリットです。

 

オンライン

校舎が家から遠い方、通学の時間を削減したい方、ご家族の都合で家を空けるのに抵抗がある方などにおすすめです。オンラインに慣れておくことで、今後、オンラインカウンセリングの需要が増えてきたときに即対応できるのもメリットです。

 
 

リカレントのキャリアコンサルタント養成講座の学び方

リカレントのキャリアコンサルタント養成講座の場合は、以下の学び方から選ぶことができます。

  • 全課程通学:講義と演習のすべてを講師から直接学べます。リカレントの教室に通学するかオンライン(Zoom)で受講するかを選べます。キャリアコンサルティングは対人スキルのため、すべてを対面で学べるのは大きなメリットと言えるでしょう。
  • ライブ通信:講義は、全課程通学の授業を撮影した映像授業で学び、演習はリカレントの教室に通学して対面で学びます。映像授業はスマホでも見れるため、通勤時間やお昼休憩、家事をしながら音声を聞くなど、隙間時間を使っての学習が可能です。
詳しく確認したい方は、リカレントのパンフレット(無料)をご覧ください。
資料を請求する(無料)

受験資格②「実務経験が3年以上ある者」

次に、実務経験が3年以上ある方向けの受験資格について見ていきます。
 

受験資格②労働者の職業の選択、職業生活設計又は職業能力開発及び向上のいずれかに関する相談に関し3年以上の経験を有する者

 

実務経験とは

「実務経験」とは何を指すのか、厚生労働省Webページに記載されている内容を嚙み砕いて紹介します。「経験」は以下の内容に当てはまるかどうかで判断されます。

支援対象者が「労働者」であること

「労働者」とは、次の方を指します。

  • 現在就業している方
  • 現在仕事を探している求職者(ハローワーク等の職業紹介機関に求職の申込みを行っている方、学卒就職希望者等)

相談内容と目的が職業に関連していること

相談の内容と目的が、職業の選択、職業生活設計または職業能力開発及び向上に関連している必要があります。

キャリアコンサルティングの形式が一対一か少人数であること

実施したキャリアコンサルティングの形式が次に当てはまる必要があります。情報提供に止まるものや、授業・訓練の運営そのもの等は含まれません。

  • キャリアコンサルティングが一対一で行われるもの
  • 少人数(概ね6名以内)グループワークの運営等であること

これらの条件に当てはまる経験が3年以上ある方は、実務経験での受験が可能です。

受験資格③「技能検定キャリアコンサルティングの学科か実技に合格した者」

次は、技能検定キャリアコンサルティングに合格した方向けの受験資格について見ていきます。
 

受験資格③技能検定キャリアコンサルティング職種の学科試験又は実技試験に合格した者

 

キャリアコンサルティング技能検定とは

そもそも、「キャリアコンサルティング技能検定」は、キャリアコンサルティングの知識と技能を評価する国家検定で、国家資格とは異なります。国家資格キャリアコンサルタントの上位レベルの試験で、国家資格キャリアコンサルタントに合格した後に目指される方も多い資格です。

このキャリアコンサルティング技能検定の受験資格は実務経験が必須です。そのため、未経験から国家資格キャリアコンサルタントを取得された方は、実務経験を積んだ後に技能検定キャリアコンサルティングを目指す流れになります。

キャリアコンサルティング技能検定には2級と1級があり、どちらも学科試験と実技試験があります。受験資格「技能検定キャリアコンサルティング職種の学科試験又は実技試験に合格した者」は、キャリアコンサルティング技能検定の2級または1級の、学科試験または実技試験に合格した者、ということになります。
参考)キャリアコンサルティング技能検定の公式Webサイト
 

国家資格キャリアコンサルタントとキャリアコンサルティング技能士の違いについては、こちらの記事で詳しく紹介しています。

 

【何が違う?】国家資格キャリアコンサルタントとキャリアコンサルティング技能士
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国家資格キャリアコンサルタント試験の全体像:試験内容と難易度

受験資格の条件を満たしたら、いよいよ試験本番です。ここでは、国家資格キャリアコンサルタント試験の具体的な内容と、合格を目指す上での難易度について詳しく見ていきましょう。

試験は学科と実技の2種類

国家資格キャリアコンサルタント試験は、学科試験と実技試験からなります。

学科試験

試験形式:4択のマークシート

出題範囲

  • 職業能力開発促進法その他関係法令
  • キャリアコンサルティングの理論、社会的意義
  • カウンセリングの知識・技法、メンタルヘルス
  • キャリア教育、労働市場、社会保障制度
  • 企業でのキャリア支援
  • キャリアコンサルタントの倫理と行動

合格基準
100点満点中70点以上(得点率70%以上)

実技試験

実技試験はさらに、論述試験と面接試験にわかれています。

論述試験の出題範囲
「記述式の試験で、与えられた相談事例(逐語録形式)を読み解き、相談者の課題分析や解決策、キャリアコンサルタントとしての関わり方などを設問に沿って記述します。

面接試験の出題範囲
実際のキャリアコンサルティングを想定したロールプレイ形式の試験で、相談者役の試験委員との15分間の面談と、その面談を振り返る5分間の口頭試問で構成されます。

合格基準・配点
150点満点中90点以上(得点率60%以上)
※論述は配点の40%以上、かつ面接は評価区分「態度」「展開」「自己評価」ごとに満点の40%以上の得点が必要。

最新の合格率と試験難易度

次の国家資格キャリアコンサルタント試験の難易度を見ていきましょう。最近の合格率はこちらです。
 

直近3回の国家資格キャリアコンサルタント試験合格率推移
学科試験 実技試験
第27回 59.7% 67.4%
第28回 68.4% 67.7%
第29回 72.7% 64.3%

(参考:厚生労働省Webサイト キャリアコンサルタントになりたい方へ

この記事の前半で紹介しました通り、受験者のほとんどが養成講習を受講しての受験です。合格率は60%台が平均のため、難関な試験ではありませんが、学科試験の範囲は広く、実技試験もあることから、しっかりと試験に向けた対策必要です。

しかし、養成講習は試験内容を網羅したカリキュラムとなっているので、自身に合ったスクールでしっかりと学習をすることで、未経験の方でも十分に合格を目指すことができます。

リカレントなら、未経験の方でも安心して合格を目指せます

2025年に厚生労働省が発表した「教育訓練給付制度:厚生労働大臣指定教育訓練」の最新データによると、リカレントの年間合格者数実績は3年連続No.1となりました。この実績は、リカレントの質の高い指導とサポートの証です。

資料を請求する(無料)

未経験からキャリアコンサルタントへ

国家資格キャリアコンサルタントは、業界未経験の方でも受験資格を獲得しやすい資格です。年齢制限や学歴なども問われません。国家資格に憧れのある方、キャリアコンサルタントの仕事をしてみたい方、どなたにもチャンスがあります。

資格取得後は、企業の人事や企業内キャリアコンサルタント、ハローワークなどの公的機関、人材派遣会社、大学のキャリアセンターといったフィールドでの活躍が広がります。

この記事を読んでいるキャリアコンサルタントに興味のある方は、ぜひチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

まとめ

  1. 未経験でも厚生労働大臣が認定する講習の課程を修了することでキャリアコンサルタント試験を受験できる。
  2. 講習は「講義」と「演習」があり、150時間以上のカリキュラム。
  3. 講習の受講スタイルは様々。未経験者は自分にあった学び方を選ぶことがポイント。

Q&A

未経験でも国家資格キャリアコンサルタントの受験資格は得られますか?
はい。キャリアコンサルタントの学習や仕事が未経験でも、厚生労働省が指定する養成講習を受講し、修了することで受験資格を得ることができます。
高卒でも国家資格キャリアコンサルタントの受験資格は得られますか?
はい、得られます。学歴や年齢は問われません。
キャリアコンサルタント養成講習がどこで受けられるのかを知りたいです。
養成講習の種類は、2024年6月1日の時点で24講習あり、1つの学校が2種類の養成講習を行っている場合もあります。養成講習は厚生労働省のキャリアコンサルタント講習検索サイトで確認できます。
国家資格キャリアコンサルタントの養成講習は仕事をしながら通えますか?
はい、通えます。週末だけのクラスや夜クラスなどがあり、ご自身の都合に合ったクラスを選択できます。また、オンラインや映像学習などもありますので、ご状況に応じた受講スタイルで学習ができます。

Information

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カウンセラーやキャリアコンサルタントになるには

リカレントでは、日本を代表するキャリアカウンセリングスクール「リカレントキャリアデザインスクール」を運営しています。

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