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キャリア - 2024.08.08更新 / 2023.07.04公開

仕事を人生の一部として考える「ワークアズライフ」とは

多様化する働き方や価値観の中で注目されている「ワークアズライフ」。

この記事では、「ワークアズライフ」の考え方や、実践のためのポイントなども紹介します。

ワークアズライフとは

ワークアズライフは、筑波大学准教授でメディアアーティストでもある落合陽一さんが提唱しました。仕事をしている時間とプライベートの時間を切り分けず、毎日働いてもいるし休んでもいるという考え方が土台となっています。

ワークアズライフとワークライフバランスの違い

ワークアズライフとの比較として紹介されることが多いワークライフバランスですが、2つにはどのような違いがあるのでしょうか。

仕事自体が人生の一部であるというのがワークアズライフの考え方であるいっぽうで、ワークライフバランスは、仕事とプライベートを明確に分け、どちらにも偏ることなく2つがバランスよく整っていることが理想とする考え方です。仕事時間、休暇、家族や趣味に割く時間など、仕事とプライベートの間で適切な時間とエネルギーの配分を重視します。
 

ワークアズライフ

仕事とプライベートを地続きで考える

 

ワークライフバランス

仕事とプライベートを分けて考えて、調和をはかる

 

自分に適した働き方を選ぶ

ワークライフバランスやワークアズライフの考え方は、個人の幸福や満足度に大きく影響を与える重要な要素です。

たとえば、テレワークではプライベートとの切り替えがうまく行えない、休日には仕事のことは考えたくない、メリハリをつけたいという場合は、しっかりと仕事とプライベートを切り分ける働き方のほうが、ストレスを感じにくいと言えます。

もしくは、仕事とプライベートを完全に切り離した状態だと、休日に思いっきり遊んだ反動で翌日の仕事が辛いと感じる場合があります。季節によっては長引く心身の不調につながるため、反動を回避できる働き方を視野に入れてみるのも良いでしょう。

このように個人によってストレスが軽減できる働き方には差があり、充実した人生の意味合いも違っています。

ワークアズライフが注目される背景

インターネットの普及

大きな変化が起きると以前のような生活に戻すことが困難になり、生活には新しい常識が定着するようになります。

仕事ではリモート会議の導入やペーパーレス化、プライベートではスマートフォンがあれば、初めて行く場所でもその土地で有名なものや、人気のスポットまでのマップを参照することが可能になるなど、インターネットが普及する以前の暮らしと、現代の暮らしでは大きな変化が生じています。

柔軟な価値観の浸透

多様性という言葉を様々な場所で見聞きするようになりましたが、ワークアズライフは多様な価値観が浸透することによって実現できる考え方とも言えます。

働き方はこうあるべき、などの統一された価値観から抜け出しつつある現代においては、生きるために働くべき、働くために生きるべきという考え方ではなく、人生の一部として仕事があるという考え方が自然であると考えられています。

フリーランスの増加

フリーランスの働き方はワークアズライフと相性もよいとされています。

国土交通省がまとめた「ライフスタイルの多様化について」に掲載されている「フリーランス人口等の予測」によると、専業フリーランサーと副業フリーランサーの合計は2015年時点で422万人でしたが、2030年には780万人になると予想されています。


国土交通省 | ライフスタイルの多様化についてを参考に作成

意外と浅い週休2日の歴史

現在では、週休2日制の企業が一般的とされていますが、この制度は日本にいつから導入されたのでしょうか。

週休2日は元々アメリカの会社の制度であり、日本で最初に導入したのは現パナソニック株式会社の松下電器でした。そして1980年後半以降から日本でも浸透しはじめ、定着したと言われています。

このように週休2日制の歴史は40数年程度と意外と浅く、日本の働き方は時代や人々の生活によって様変わりしているのです。

現時点ではワークアズライフの実現は難しいと感じていても、数年後、数十年後にはすっかり定着している可能性もあります。

ワークアズライフ実現のための3つのポイント

では、ワークアズライフを実現するためのポイントはどういったものなのでしょうか。

  1. ストレスマネジメント

  2. 周囲とのコミュニケーション

  3. 得意分野を広げる

順番に見ていきましょう。

1.ストレスマネジメント

ワークアズライフの考え方で最も重要とされているのがストレスマネジメントです。

たとえば、ストレスフルだと思う仕事を続けるよりも、得意だと思う業務をすることでストレスが低下し、モチベーション維持にもつながります。

2.コミュニケーションを取る

どのような働き方であっても、ワークアズライフの実現には周囲とのコミュニケーションが必要不可欠です。自分や周囲の得意不得意を把握しておくことで、それぞれが適した業務を行うことが期待できます。

3.得意分野を広げる

専門性の高い業務は属人化しやすい傾向があります。

1つの専門的な分野に特化するのではなく、得意とする分野を広げておくとよいでしょう。

また、ワークアズライフの提唱者である落合陽一さんは、趣味でもよいので様々な能力を身に付けるとよいと発言しています。興味のあることや得意とすることは、のちに生産性のある仕事に結びつく場合があります。

自分の強みを把握することが重要

人生において「仕事の時間」は大半を占めています。1日の中でも多くの時間を費やすため、毎日のストレスに置き換えると「仕事のストレス」で悩む方も少なくありません。

ワークアズライフは、睡眠以外の時間を全て仕事であり生活であるという考えです。仕事が人生と地続きである以上、ストレスは「仕事のストレス」ではなく「人生のストレス」に置き換えることができるでしょう。

ストレスフルな状況にならないためには、多角的な視野で物事を見る力や自分の強みを知ることが重要です。

自分の強みを知るためには、自己分析が有効です。「SWOT分析」については、こちらの記事で詳しく解説をしています。
 

あわせて読みたい

SWOT分析とは?自己分析やキャリアプランに役立つ方法を徹底解説 | リカレントcounselor

 

まとめ

この記事では、仕事とプライベートを切り離さずに考える「ワークアズライフ」について紹介しました。

自分の強みを知り、ストレスマネジメントをしていく「ワークアズライフ」は、柔軟な価値観や多様な働き方が増える時代の選択肢のひとつとして、有効な考え方と言えるでしょう。

Q&A

ワークアズライフとは?
ワークアズライフはメディアアーティストである落合陽一さんが提唱した仕事をしている時間とプライベートの時間とを切り分けないという考え方です。
ワークアズライフとワークライフバランスの違いは?
仕事とプライベート二分化して、調和をはかるのがワークライフバランスなのに対し、ワークアズライフは仕事自体が人生の一部であると考えます。
ワークアズライフ実現のポイントは?
得意な分野を広げる、周囲とのコミュニケーションを取るなどがありますが、最も重要なのはストレスマネジメントと言えます。
ワークアズライフに重要な視点は?
固定的な視点にとらわれず、多角的視点で物事を見ることが重要とされています。

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