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CAREER - 2019.09.23

キャリアコンサルタントを目指す方なら知っておきたい。 キャリアプランの作成に役立つ「ジョブ・カード」【第2回】「ジョブ・カード」を活用したキャリアコンサルティング

キャリアプラン作成に役立つ「ジョブ・カード」
【第2回】「ジョブ・カード」を活用したキャリアコンサルティング【基礎知識編】

「ジョブ・カード」は、求職者の職業能力を「見える化」できるだけではなく、求職活動の応募書類としても活用できるキャリア・プランニングツールです。作成する際には、ハローワークやジョブカフェなどでキャリアコンサルティングを受け、キャリアコンサルタントなどのアドバイスを得ることもできます。

では、キャリアコンサルタントが「ジョブ・カード」を活用してキャリアコンサルティングを行う場合、どのようなことに留意し、作成をサポートすればよいのでしょうか。このシリーズの第1回目では、「ジョブ・カード」の基礎的な知識や作成するメリットなどについて説明しました。
第2回では、「ジョブ・カード」を活用したキャリアコンサルティングの基礎知識について、解説します。

「ジョブ・カード」の作成を支援するには?

「ジョブ・カード」は、求職者が「自分自身のことを理解して、将来どのようなキャリア(職業人生)を目指したいのか、そのためにどうすれば良いのかを考える」ためのツールです。仕事を通じてどのように成長し、能力開発に取り組むのかという「キャリア・プラン」を具体的に描くことができます。

「ジョブ・カード」を作成するのは、利用する求職者本人です。「ジョブ・カード」を作成することで、自己理解や仕事理解が深まり、目標やキャリア・プランを作成し、キャリア形成を支援することにも役立ちます。

求職者がハローワークなどでキャリアコンサルティングを受ける場合には、できる範囲で記入してもらった「ジョブ・カード」を持参してもらいます。「ジョブ・カード」は、「キャリア・プランシート」「職務経歴シート」「職業能力証明シート 」など多彩なツールから構成されていますが、自己理解や仕事理解を深められていない求職者は、具体的に記入できていないこともあります。

キャリアコンサルティングでは、求職者の「ジョブ・カード」の内容を充実させていきます。具体的な記入ができていない求職者に対しては、これまでの棚卸しを一緒に行なったり、自己理解や仕事理解を深める問いかけを行うなどの支援が必要となります。

「ジョブ・カード」を活用したキャリアコンサルティング

「ジョブ・カード」作成の支援をすることができるのは、キャリアコンサルタントをはじめ、ジョブ・カード作成アドバイザー証の有効期間内のジョブ・カード作成アドバイザー、教員(学生に対して作成支援を行う場合)、職業訓練指導員です。

「ジョブ・カード」を活用したキャリアコンサルティングとは、「これまでのキャリアや職業能力を整理」し、「これからのキャリア・プランを描いていく」ことを目的とした面談です。面談を通して、求職者は自己理解や仕事理解を深め、キャリア目標を立て、その目標を達成するための具体的な行動計画を立てられるようになります。そして、求職者が自身で記入した「ジョブ・カード」を見直し、求職活動に活用していきます。

キャリアコンサルティングは1回で終了するケースだけではなく、継続して複数回にわたって支援を行なうケースもあります。そうした場合には、「面談でどのような気づきがあったか」「次回までに何をどのように進めるか」を求職者に問いかけ、面談を統括し、「ジョブ・カード」に設けられている「キャリアコンサルティング実施者の記入欄」に途中経過や次回までに行ってくることを記入することが必要となります。

また、「ジョブ・カード」は、求職活動に使えることはもちろん、自身のキャリアを定期的に振り返るためのツールとしても活用できるのが特徴です。キャリアコンサルティングによる求職活動の振り返りを定期的に行なうことで、自分のキャリアに即した「ジョブ・カード」へと更新することができ、その時々に必要な能力開発へとつなげることができるのです。

キャリアコンサルティングの際の留意点

過去のキャリアを振り返りながら現在の状態を確認し、未来への展望を明らかにしていくプロセスが、「ジョブ・カード」を用いたキャリアコンサルティングです。作成支援を担当する場合は、各シートの書き方の単なる説明や、項目を埋めることが目的とならないように注意しなくてはなりません。

また、キャリア・プランを作成するには、短期(1年以内)、中期(5年以内)、長期(5年以上)など、その時期に応じて何を目指していきたいのかを考える必要もあります。求職者が何を感じ、何を求め、どうしたいのかを理解するために重要となるのが、「傾聴」です。

「傾聴」とは、相談者を尊重し、相談者の気持ちをくみ取り、じっくりと共感的に聴くことで、キャリアコンサルティングの基本のスキルでもあります。「ジョブ・カード」の作成を支援する時には、その人が話すことを傾聴することで、求職者が理解を深め、考えを整理し、目標に向かって主体的な行動がとれるように導きます。ここで注意すべきことは、誘導しすぎないこと。求職者の自発性や主体的な判断を妨げない支援を心がけましょう。

どのようにキャリアコンサルティングを進めればよいのか

では、「ジョブ・カード」を活用したキャリアコンサルティングは、どのように進めればよいのでしょうか。

まず、行なうことは、「ジョブ・カード」の目的を求職者 に説明し、理解の促進を図ることです。「ジョブ・カード」に自分で記入し、キャリアコンサルティングを受けることで、自分自身の経験を振り返り、将来の目標を共に考えていくという趣旨・目的を相談者に伝えて、理解を促します。

相談者の中には、「ジョブ・カード」の面談が助成金の要件になっていたり、セルフ・キャリアドックを受けるために「ジョブ・カード」の記入を指示されたりという方もいます。そうした場合、その目的を理解していないことも多いので、面談を開始する際には「主旨をお聞きになっていますか」「説明を受けていますか」などの質問をしてみるとよいでしょう。また「ジョブ・カード」は継続的に活用できるため、仕事内容の変化や資格取得などがあった場合、追加して記入していくといったことも伝えるようにしましょう。

「ジョブ・カード」に関する説明や理解促進が終わったら、キャリアコンサルティングを実施します。その方が自ら相談に来たという場合には、「今日はどのようなご相談ですか」と問いかけ、自由に話ができるように促します。訓練受講などの要件で面談を受けるという方には、「ジョブ・カードを記入してどうでしたか」「気づいたことはありますか」などの問いかけが大切です。

「ジョブ・カード」の記入が不十分な場合は、適切な質問をしながら、自己理解を促しましょう。キャリアの棚卸しは、過去・現在・未来という時系列で振り返ります。このとき、活用すべきシートは「免許・資格シート」「学習歴・訓練歴シート 」「職務経歴シート」です。時系列で振り返ることにより、自己理解・職業理解を深めていきます。そして「キャリア・プランシート」を使って、これからのキャリアをどうしたいのか、それに向けてどんな知識や技術を身につけたいのかなど、将来の目標を考え、キャリア・プランを作成していきます。

次に行なうのが、キャリアコンサルティングの記入欄の記載です。実施日時やキャリアコンサルタント自身の登録番号などを記入し、コンサルティングのプロセスや今後の展開などのコメントを記入します。気をつけたいのは、本人の成長を促すポジティブなコメントにすること。また、助成金などの申請書類として活用する場合は、訓練の必要性に関するコメントを記入します。この訓練受講について支障があるときは、相談者本人が希望する場合のみ、コメントを記入するようにしてください。

キャリアコンサルティング終了前には、面談で感じたことや気づいたことを相談者と共有します。次回の面談があるときは、次回までの課題を伝えます。この課題は、負担にならない範囲とし、主体的な行動を促すものとしましょう。さらに、ジョブ・カードの管理は本人が行なうことも伝えることが重要です。

まとめ

このページではキャリア・プランの作成に役立つ「ジョブ・カード」を活用したキャリアコンサルティングの基礎知識を解説しました。「ジョブ・カード」の作成の支援は、キャリアコンサルタントとしての専門性が活かせるフィールドのひとつです。「ジョブ・カード」を活用したキャリアコンサルティングで重要なことは、本人が主体的に取り組めるように支援すること。その方らしい働き方、生き方の実現へと導くためにも、それぞれのツールの有用性を理解し、適切な支援を提供できるようにしたいものです。

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