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MENTAL HEALTH - 2021.11.02

ハビットマインド(習慣思考)のすすめ 第11回 「心のリフォーム 価値観の変容を試みるには」

この記事を書いた方のご紹介

水口明子(リカレントメンタルヘルススクール専任講師)

リカレント メンタルヘルススクール専任講師
精神保健福祉士/公認心理師
20年以上サービス業に従事。その後、精神保健福祉士や資格を取得し、対人援助職に従事。
2019年に、ハビットマインドKOKOLOを開業。小学館の「Suits woman」において「ハビットマインド診断」を連載中。医療、福祉、学校、産業分野においての幅広い経験値をもとに活動している。

「心のリフォーム 価値観の変容を試みるには・・・」

日増しに秋の深まりを感じるようになりました。
いつもなら紅葉でも見に旅行にでも出かけたいところだと思いますが、
コロナウイルス感染症のことが気になり、何かと不自由さを感じておられる方も多いのではないでしょうか?
これからは気温も下がる冬に向かいますので、体調管理には十分気を付けていきましょう。
リカレントメンタルヘルススクール専任講師の水口明子です。

皆さんは、『第三の波』という本をご存じでしょうか?
アメリカの未来学者、アルビン・トフラーの名著といわれています。
この本は1980年に出版され、世界中の人に読まれ大きな影響を残しました。

コロナの影響で、世界全体が巨大な変化の波を加速させた

彼は、人間の歴史を「大きく三つの波」に分けています。
「第一の波」は農業革命です。新石器時代に始まる狩猟採集から農業生産へ。
農耕社会となり、それまでの転々としていた狩猟生活から、定住して生産することになり、人々はそれまでの『価値観の変容』を大きく迫られたことでしょう。

「第二の波」は産業革命です。18世紀半ばから19世紀にかけておこった産業の変革は、
生産基盤を「農業社会から工業社会へ」と転換させました。
人口の増加、都市集中化、劣悪な労働問題、公害なども起き、様々な社会問題も発生しました。社会システムが大きく変わり、人々はまたそれまでの『価値観の変容』を余儀なくされたはずです。

「第三の波」は情報革命です。トフラーは、これからは産業社会は終焉し、
国家も企業もビッグデータやAI(人工知能)などを駆使し情報を活用して、
生産者にもなり得る情報社会がくると40年前にすでに未来を予言していました。
まさに21世紀に入りその予言は的中しています。
さらに今回のコロナの影響で、世界全体がその波を加速させたといっても過言ではないと思います。

私たちは、今まさに今までの自身の価値観と闘っている・・・

「今まで当たり前だと思っていたものが受け入れられなくなる」
「新しい社会システムが構築されていく」
それは、まさにリモートワークがあてはまるかと思います。

リモートワークの導入で、会社に出勤しないで仕事を進めるということができるのだということが明らかになりました。
以前私が勤めていた会社では、毎年1回全国から店長を1000人以上集めて会議をしていました。
大変な労力とお金がかかっていたことでしょう。
リモートでの開催にしたら、日本の従業員のみならず、世界中の従業員が参加できるかもしれませんね。

現在勤務している大学では、コロナウイルスの拡大で、面談は直接対面ではなく、オンライン面談や、電話やメールに対応を余儀なくされましたが、それも今では当たり前のようになっています。
以前は面談は対面で行うものという概念がありましたけれども・・・。
このようなワークライフの変化は、非移動社会による郊外地方の見直しや、会社・家族の在り方そのものを根底から考え直し、価値観の変容を大きく迫られているのだと実感します。それに対して多くの人は抗っている状態かもしれません。
では、この社会の価値観の変化にどのように対応していけばいいのでしょうか?

大切なことは、起こっている事実と、自身の考え、そしてそれに伴う感情を整理すること

そもそも価値観とは「どんなことに価値を見出すのか」といった「人の考え方」で決まります。
簡単に言うなら「物事の考え方」「物事の捉え方」ともいわれます。
皆さんの中には、認知行動療法を学ばれたという方もいらっしゃると思いますが、これから学ぶという方もいらっしゃると思いますので、考え方をお伝えしましょう。

認知行動療法とは、物の考え方や受け取り方(認知)に対して、また何らかの行動に対して働きかけることで、気持ちを楽にしたり、ストレスを軽減させる方法のことを言います。
「認知」は外界からのインプットになります。「何が起こった」とか、「あれは嫌な事だ」とか、自分の外側で起こっている出来事を読み取るのが認知です。
しかしながら、起こった出来事と自分の考えや自身の価値観とが混同し、それが負の感情になる場合、悩みとなります。この時に大切なことは、起こっている事実と自身の考え、そしてそれに伴う感情を整理することです。心の整理ですね。そして再構築するのです。いわば『心のリフォーム』です。

もちろんクライエント(相談者)自身でもこの作業はできますが、なかなか一人では難しいことかもしれません。
それは価値観というものは、その人自身の成育環境、教育環境、職場環境、もっと広く言えば国や文化や時代のなかで、経験されて形作られたものといっても過言ではないからです。それを一人で作り直すにはかなりの労力と時間がかかるでしょう。

そのような時にカウンセラーが、クライエント(相談者)の悩みをお聴きし、少しづつ整理をしながら、再構築していくお手伝いをする。まさにこれからの時代は、様々な情報を整理し新たな気づきを促し、クライエント自身が主体性をもって『心のリフォーム』をしていく。
そのような場として、カウンセリングはますます重要になってくると思うのです。

まとめ

「ハビットマインド(習慣思考)のすすめ」第11回は「心のリフォーム 価値観の変容を試みるには」をテーマに語っていただきました。
コロナの影響により、価値観が大きく変化したことを皆さんも実感されていると思います。社会の価値観にどう対応していけばよいのか、それが心の負担や悩みになっている方に対応する時、心のリフォームを一緒にしていくという提案に、なるほどと思われた方も多いのではないでしょうか。
次回のコラムもぜひ楽しみにしていてくださいね。

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