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CAREER - 2019.06.30

キャリアコンサルタントを目指す方なら知っておきたい。 キャリアプラン作成に役立つ「ジョブ・カード」【第1回】「ジョブ・カード」とは?

キャリアプラン作成に役立つ「ジョブ・カード」
【第1回】「ジョブ・カード」とは?

あなたは就職活動や転職活動に役立つ「ジョブ・カード」を知っていますか?
「ジョブ・カード」とは厚生労働省の「ジョブ・カード制度」に基づくもので、求職者がキャリアコンサルタントなどの相談支援の元、求職活動、職業能力開発などの各分野において、活用するものです。
このページでは、キャリア支援をサポートするキャリアコンサルタントを目指す方なら知っておきたい「ジョブ・カード」の基礎的な知識や「ジョブ・カード」を作成するメリットなどについて、詳しく解説していきます。

「ジョブ・カード」とは何か?

「ジョブ・カード」は、政府による「成長力底上げ戦略」のうち、「人材能力戦略」のひとつとして2008年から活用されるようになりました。2015年10月からは「新ジョブ・カード」が登場し、求職活動により取り入れやすい活用方法、ツールとなっています。
「ジョブ・カード」は、アルバイトやこれまでの就業経験、取得している免許・資格、学習歴や訓練歴を振り返り、自分の能力や将来に向けたキャリア・プランニングが行えるツールです。「生涯を通じたキャリア・プランニング」および「職業能力証明」が、その大きな目的です。

「ジョブ・カード」の目的

①生涯を通じたキャリア・プランニング
「ジョブ・カード」は、学校卒業から、就職、在職中、仕事を引退するまで、活用することを想定しています。学歴や職歴をはじめ、これまでの仕事の経験を振り返って棚卸ししたり、どのような職業生活を送るかをプランニングしたりします。これらの情報を長く蓄積することで、今後の仕事で必要となる知識や技術をどう身につけるか、どんなキャリアを選択していくのかなどを、明確にすることが可能となります。

②職業能力証明
免許や資格、学習歴や訓練歴、職務経験、訓練や職務の評価などの情報を蓄積することで、「職業能力の見える化」を図ります。求職活動のための応募書類などに活用できるというメリットもあります。

ジョブ・カードの構成

ジョブ・カードは、さまざまなツールから構成されています。

◆キャリア・プランシート(就業経験がある方用)
大事にしたい価値観、興味・関心を持っていること、自分の強み、弱みを克服するために努力していること、今後やってみたい仕事、仕事で達成したいこと、これから習得する知識や技術、そのために取り組むことなどを記入します。

◆キャリア・プランシート(就業経験がない方・学卒者等用)
学校の学びで関心を持って取り組んだこと、インターンシップの取り組み、学校以外の学習歴、サークルやボランティア、アルバイトなどの社会体験などを記入します。就業経験のある方でも、学校経験の整理を行いたい場合に使用します。

◆職務経歴シート
これまで就いた仕事について、期間や所属企業、職務の内容とともに、職務の中で学んだことや得られた知識などについても記入します。

◆職業能力証明(免許・資格)シート
取得している免許や資格について、名称や内容に加え、その免許・取得を賦与する際の基準や目安も記入するシートです。

◆職業能力証明(学習歴・訓練歴)シート
中学校卒業以降に、教育機関で学習したり、訓練期間で訓練を受けたりした内容を記入します。

◆職業能力証明(訓練成果・実務成果)シート
企業実習やOJTでの成果、在職者の実務経験の評価、訓練施設での訓練に対する評価についてのシートです。記入するのは求職者本人ではなく、その企業や施設の評価責任者となります。

◆職務経歴書(ジョブ・カード準拠様式)
求職の際の応募書類としても使用できます。志望動機や活かせる知識・能力・スキル、自己PRなどは、キャリア・プランシートで作成しているので、転記することができます。

◆エントリーシート(ジョブ・カード準拠様式)
こちらも職務経歴書同様、キャリア・プランシートの内容を転記できる構成となっています。

これらのシートはすべて厚生労働省の「ジョブ・カード制度総合サイト」(https://jobcard.mhlw.go.jp/index.html)から入手することができます。上記に加え、「キャリアプラン作成補助シート」も用意されています。

ジョブ・カードを作成するには?

ジョブ・カードには、さまざまな形式があり、個人で作成するのは難しそう…と思われるかもしれません。
そんなときに役立つのが厚生労働省「ジョブ・カード制度総合サイト」です。シートの入手をはじめ、「自分を理解する」「職業経験を振り返る」「免許・資格を整理する」などシートを記入する前の準備となる情報が提供されています。さらに、サイトに掲示されている質問に答えながら、キャリア・プランシートの素案を作成することもできます。
求職者本人がジョブ・カードの各シートへ記入したら、ハローワークやジョブカフェなどでキャリアコンサルティングを受けます。このキャリアコンサルティングを行うのが、キャリアコンサルタントやジョブ・カード作成アドバイザーです。キャリアコンサルティングを通してキャリアプランの作成を支援するとともに、職業選択や職業能力の開発や向上に関する相談にも対応します。

このジョブ・カードの作成を支援できるのは、キャリアコンサルタントをはじめ、ジョブ・カード作成アドバイザー証の有効期間内のジョブ・カード作成アドバイザー、教員(学生に対して作成支援を行う場合)、職業訓練指導員となります。キャリアコンサルタントによるキャリアコンサルティングを受けたい求職者は、前述の「ジョブ・カード制度総合サイト」からキャリアコンサルタントに依頼をしたり、メール相談サービスを活用したりすることができます。

ジョブ・カードを作成したら「職業訓練」で職業能力を磨く

ジョブ・カード制度の目的のひとつは、求職者に実践的な職業訓練(職業能力形成プログラム)を提供することにあります。自分が目指したい仕事に就くために必要な知識や技術を得るために、企業現場での実習(OJT)などを行います。職業訓練は大きく4つのタイプに分けられます。

・雇用型訓練
企業が実施主体となり、雇用関係のもとで行う訓練です。正社員経験が少ない人を対象とした「有期実習型訓練」、新卒者向けの「実践型人材養成プログラム」があります。

・委託型訓練
民間の教育訓練機関、公共職業能力開発施設、企業などが実施する訓練です。民間の教育訓練機関での座学と企業実習を組み合わせた「日本版デュアルシステム(委託訓練活用型)」と、公共職業能力開発施設での座学と企業実習を組み合わせた「日本版デュアルシステム(短期課程活用型)」の2種類があります。

・公共職業訓練
雇用保険を受給している求職者が対象で、「離職者訓練」「学卒者訓練」があります。公共職業能力開発施設や民間の教育訓練機関で、再就職に必要な知識や技能を習得します。

・求職者支援訓練
雇用保険を受給できない求職者のための訓練です。民間の教育訓練機関などで基礎的能力から実践的能力までを習得します。

こうした訓練の結果は、訓練機関からの評価としてジョブ・カードに反映できます。求職活動に活用できるジョブ・カードを作成し、正社員での就職・転職へとつなげることも、ジョブ・カード制度の役割のひとつなのです。

ジョブ・カードのメリット

ジョブ・カードの活用は、求職者にとってどのようなメリットがあるのでしょうか。
まず、一つ目のメリットは「能力や職業意識の整理」です。能力や職業意識を整理することで、キャリアプランの作成もスムーズに進めることができます。

二つ目のメリットは「自己PRポイントの明確化」。免許・資格はもちろん、シートの記入とともに、職業能力証明シートを活用することで、自己PRのポイントもはっきりさせることができます。

三つ目は「職業能力の開発の活用」です。目指している仕事に就くには、どんな知識や技術が必要なのかを明確にできるため、どのような訓練を受ければいいかも分かります。さらに実施機関からの評価を自己PRなどにも活用することができます。

また、企業にもメリットがあります。求人の際に、ジョブ・カードを応募書類として活用することで、履歴書だけでは分かりにくい応募者の能力の情報を得ることができます。また、求職だけでなく、在職者の職業能力評価やキャリア・コンサルティングに活用することもでき、一定の要件を満たす場合には国からの助成金も受けられます。

まとめ

今回はキャリアコンサルタントを目指す方なら知っておきたい「ジョブ・カード」の基礎的な知識や「ジョブ・カード」を、作成するメリットなどについて、解説しました。
ジョブ・カードは、求職者にとっても、企業にとっても、メリットがあります。今後、求職活動において、「ジョブ・カード」を作成する方が増えると期待されています。そして、その作成のためのキャリアコンサルティングにおいて、キャリアコンサルタントが果たす役割も大きくなっていくと言えるでしょう。
次回はキャリアコンサルタントが果たす役割と、「ジョブ・カード」の具体的な活用法について解説します。

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