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MENTAL HEALTH - 2021.07.09

ハビットマインド(習慣思考)のすすめ 第8回「人生を俯瞰的にとらえる=自己覚知の大切さ」

この記事を書いた方のご紹介

水口明子(リカレントメンタルヘルススクール専任講師)

リカレント メンタルヘルススクール専任講師
精神保健福祉士/公認心理師
20年以上サービス業に従事。その後、精神保健福祉士や資格を取得し、対人援助職に従事。
2019年に、ハビットマインドKOKOLOを開業。小学館の「Suits woman」において「ハビットマインド診断」を連載中。医療、福祉、学校、産業分野においての幅広い経験値をもとに活動している。

人生を俯瞰的にとらえる=自己覚知の大切さ

コロナウィルス感染症の拡大がはじまり、約1年半。
かつての日常をまだ取り戻せていない状況での生活が強いられています。
様々な不安の中で過ごされていて、ストレスも溜まっている方も多いのではないでしょうか。
せめて梅雨も明け、すがすがしい夏空を早く見たいですね。
リカレントメンタルヘルス専任講師の水口明子です。

さて本日は“人生を俯瞰的にとらえていきながら自己覚知につなげていくには”をテーマに考察をしていきたいと思います。
まず「俯瞰」という言葉には二つの意味があります。
一つ目は、言葉の意味の通り、「高いところに登って下を眺める」ということですね。
二つ目は、比喩的な意味での「広い視野で物事を見ること」
「上から見下ろすようにして客観的に物事の全体像をとらえること」です。
私も会議などで「業務プロセスを俯瞰し、改善点を洗い出せ」などと上司からよく言われたことを思い出します。
しかしながら、この考え方を自身の人生においても活かすことが重要なんだとつくづく感じます。

不安や悩みを抱えているときに、どのようなアプローチをして、それを克服していったのかを
私の経験も含めてお話していければと思います。
とかく不安や悩みをかかえている時は、自分でも近視眼的になり、目の前のことに右往左往しています。そして、未来を悲観する方が多いのではないでしょうか?

人生において重要な7つの分野とは・・・

私が心理学や、カウンセリングの勉強をする前に、人生一番の危機に見舞われ、
苦しみあえいでいた時期に出会ったのが、ブライアン・トレーシー著書の「フォーカルポイント」という本でした。
いわゆるビジネス本ですので、ご存じの方も多いかと思います。その中で、人生において重要な事柄を7つの分野にわけて整理をしてみましょうということがうたわれていました。その7つの分野をご紹介します。

1. 仕事
2. 家庭生活
3. 資産
4. 健康と体力
5. 個人的成長
6. 社会や地域
7. 精神的成長・心の平穏

当時の私は、自分調べのような形式で、自身の思いや考え、生育歴や、経歴を書き連ねていきました。
最初はまとまらず愚痴のような文章が羅列されている状況でした。よってもう少しわかりやすくできないかと考え、この7つの分野にあえて優先順位づけしてみようと考えました。
①苦境に見舞われる前の大切にしていたもの、②今大切にしているもの、③未来(将来)大切にしたいものというように「①過去・②現在・③未来」の時系列にわけて、その時期の大切にしているものを比較してみたのです。

苦境に見舞われる前の自分の優先順位は
1位:仕事 2位:資産 3位:個人的成長 4位:家庭生活 5位:精神的成長・心の平穏 6位:健康と体力 7位:社会や地域
でした。当時の自分は自分の価値は仕事で評価されるしかないと思っていたのだと思います。
また「精神的成長・心の平穏」や、「健康と体力」については、自分は強いと思いこんでいたのでフォーカスしなくてもよかったのですね。「社会や地域」においても、独身サラリーマンという立場では、「社会や地域」を意識することも必要ありませんでした。

一方で、苦境真っただ中の時の自分の優先順位は
1位:健康と体力 2位:精神的成長・心の平穏 3位:家庭生活 4位:個人的成長 5位:資産 6位:仕事 7位:社会や地域
でした。乳がんになり、仕事も休職し、その間、認知症の親の介護もある中で、一気に優先順位が変わりました。
さらに当時強く思ったのが、「家族の大切さ」と、「社会や地域とのつながりのなさ」でした。

また、当時、未来のなりたい自分への優先順位は
1位:家庭生活 2位:社会や地域 3位:健康と体力 4位:精神的成長・心の平穏  5位:個人的成長 6位:仕事 7位:資産
だったのです。当時独身で一人っ子だった自分にとって、親も死が近づく中で「家族の大切さ」や、また暮らしをしていく中での「地域社会とのつながり」を今からでも遅くないので作っていかなければと思っていたことを記憶しています。

あくまでもこれは、私なりに解釈をして、自分の自己分析をしていったにすぎませんが、
なかなか普段からこのような自己分析を行うということは少ないでしょう。
自分自身が苦境に立ってみて初めてそれまでの自分を振り返り、今の立ち位置を知り、
そしてこれからの描く人生を想像し、想像していくことが実はとても重要だと思うのです。

“人生の輪“という観点もある

また、“人生の輪”というツールもあります。
これは、キャリアカウンセリングを学ばれている方はご存じの方も多いと思いますが、8つの観点で、自分の人生の満足度を主観的に数値に落とし込んで行き、輪に書き出して行くものになります。
この8つの観点とは、

1. 仕事・キャリア
2. お金・経済
3. 健康
4. 家族・パートナー
5. 人間関係
6. 学び・自己啓発
7. 遊び・余暇
8. 物理的環境

となります。

自己覚知→自分を知ること→職業的な自分をコントロールするために、自分の価値観について知っておくこと

先ほどご紹介したフォーカルポイントの7つの項目と被る部分がありますね。
今回の内容は、カウンセリングでクライエントにこの指標を用いるということを推奨しているのではありません。
まずは私たちカウンセラーやこれからカウンセラーを目指す皆さんが、自身のことを理解する上でのひとつの指標としてお使いいただけるかなと思いご紹介しました。
「自己覚知」→「自分を知ること」→「職業的な自分をコントロールするために、自分の価値観について知っておくこと」はカウンセラーとして、クライエントに寄り添う際に重要なことだと思うのです。

まとめ

「ハビットマインド(習慣思考)のすすめ」第8回は「人生を俯瞰的にとらえる=自己覚知の大切さ」をテーマに語っていただきました。
カウンセラーを目指す皆さんは、まずは自分のことを理解することが大切です。自分を理解する上でも、水口先生がご紹介された「人生において重要な7つの分野」や「人生の輪」というツールを用いて自己分析を行ってみると新たな発見があるのではないでしょうか。
次回のコラムもぜひ楽しみにしていてくださいね。

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