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COUNSELOR - 2024.08.05
【図でわかる】EAPメンタルヘルスカウンセラーとEAPコンサルタント
メンタルヘルスケアの意識が高まっている近年、「EAPメンタルヘルスカウンセラー」や「EAPコンサルタント」という職業を耳にし、どういう仕事か気になっている方も多いのではないでしょうか。
このページでは、「EAPメンタルヘルスカウンセラー」と「EAPコンサルタント」について、まずは全体像を知りたい方のために、図を交えながら簡単に解説します。ぜひ参考にしてください。
メンタルヘルスカウンセラーとは
EAPメンタルヘルスカウンセラーを説明する前に、「メンタルヘルスカウンセラー」と「EAP」に分けて見ていきます。
「メンタルヘルスカウンセラー」は、相談者のこころに寄りそったカウンセリングを通して、相談者の悩みを軽減したり、相談者が抱える問題を改善に導いていきます。
相談者の悩みは、「仕事の悩み」や「子育ての悩み」、「人間関係の悩み」、「家庭の悩み」など様々です。そのため、相談者の状況を正しく把握し、その人に適した支援内容を見極め、具体的なサポートを実行するスキルが必要となります。
カウンセリングの流れ
では、カウンセリングはどのような流れで行われるのでしょうか。
下の図がカウンセリングの基本的な流れです。このようにカウンセリングを進めることで、相談者に寄りそいながら、問題解決へつなげるサポートをすることができます。
◆聴く(受容・共感)
相談者に寄りそい、話に耳を傾け、相談者との信頼関係を築きます。
◆情報収集
相談者について、どういう状況なのか、何に悩んでいるのか、そのきっかけは何か、なぜそう感じたのかなど、様々な視点で情報収集をします。
◆見立て(仮説生成/アセスメント)
精神疾患などの精神保健の知識を基に、この相談者にはどのような支援が有効かを見極めます。
◆具体的展開
相談者にとって有効なカウンセリング技法や心理療法を用いた支援を行います。
⇓
このようにカウンセリングは、相談者との信頼関係をベースに、情報収集・見立てによって今後のサポート内容を決定し、それを実行することで問題解決や状況改善へとつなげていくことができます。
EAPとは
次に、EAPについて紹介します。
EAPはEmployee Assistance Program(従業員支援プログラム)の略で、職場における従業員のメンタルヘルスをサポートし組織の生産性向上を目指すプログラムです。
「EAP」はアメリカで誕生し、日本でも過重労働などの社会問題を背景に注目されるようになりました。
近年は、人間関係や働き方の変化による悩みなど、従業員の悩みは多様化しています。一辺倒のサポートではなく、状況に応じた柔軟なサポートも求められています。
EAPの支援内容
EAPの支援内容は多岐にわたりますが、以下のものが代表的なものになります。
従業員個人とのカウンセリングをはじめ、労働時間や職場の人間関係、働く空間なども含めた職場環境の改善、休職している従業員の復職に向けた支援、メンタル不調の予防を目的としたセルフケアやラインケアの研修など、様々なものが挙げられます。
EAPメンタルヘルスカウンセラーとは
「EAPメンタルヘルスカウンセラー」は、EAPのスキルを持ったメンタルヘルスカウンセラーです。個人へのカウンセリングや組織への働きかけを通して、人々のメンタルヘルスをサポートするこころの専門家といえるでしょう。
なぜEAPが必要?
私たち個人は、職場や学校、家庭、地域など、必ず何らかの組織に属しています。そのため、メンタル不調の原因は、本人だけでなく、職場や家庭といった組織にあるケースもあります。
個人と組織の両方に働きかけることで、相談者の抱える悩みや問題の根本的な解決をサポートすることがでるのです。
EAPコンサルタントとは
次は、「EAPコンサルタント」について紹介していきます。「EAPコンサルタント」は、組織にEAPの導入や生産性向上のための改善提案といったコンサルティングを行うEAPの専門家です。社員のメンタル不調のサポートや職場の環境改善、メンタルヘルスの研修を通し、社員のパフォーマンスの向上を目指します。
EAPコンサルタントの取り組み
EAPコンサルタントの取り組みは多岐にわたりますが、次の内容が代表的なものになります。
このようにEAPコンサルタントは、組織の課題を把握し、要望をくみ取った上で、メンタルヘルスに関する具体的な提案や取り組みを行う、EAPの専門家と言えるでしょう。
さらに、EAPコンサルタントは、従業員と組織の橋渡しをする役割もあります。そのため、個人へのカウンセリングスキルから、組織への提案力、プレゼンテーション能力も求められます。EAPコンサルタントのスキルを持つことで、企業の人事としてEAPの取り組みを行ったり、フリーランスとして外部から企業のサポートを行うなど、活躍の可能性が広がります。
関連する資格
最後に、「EAPメンタルヘルスカウンセラー」と「EAPコンサルタント」に関連する資格を紹介します。資格取得の学びを通して知識やスキルを習得できることはもちろん、資格は、身につけたスキルを形で証明することができるため、相談者や企業の担当者と信頼関係を築くのにも役立ちます。
EAPメンタルヘルスカウンセラー(eMC)資格
EAPメンタルヘルスカウンセラー(eMC)資格は、EAPメンタルヘルスカウンセリングのスキルと、EAPコンサルティングの知識を習得していることを証明する資格です。資格取得者は、EAP・メンタルヘルス分野における専門知識と実践力をもつエキスパートとして、企業をはじめ医療機関、行政・自治体、地域・教育機関に至るまで、幅広いフィールドで活躍することが期待されています。
主催:EAPメンタルヘルスカウンセリング協会
EAP・メンタルヘルス分野、心理分野の狙い目の資格「EAPメンタルヘルスカウンセラー(eMC®)資格」とは | リカレントcounselor |
CEAP-I® 国際EAPコンサルタント
CEAP-I(Certified Employee Assistance Professional-International)は、国際EAP協会が交付するEAP専門家のための資格で、国際標準の総合的なEAPスキルを持っていることを証明することができます。世界各国(米国を除く)で通用するEAPの資格として国際的にも注目される資格です。※CEAP-I取得には一定の要件があります。
主催:国際EAP協会日本支部
確かなスキルを持ったEAPメンタルヘルスカウンセラー、EAPコンサルタントへ
個人が抱える悩みは、人間関係や仕事など様々です。さらに、個人は家庭や会社、学校などの複数の組織に所属しているため、悩みの原因は1つとは限りません。
一人ひとりに寄りそった支援はもちろんですが、組織支援のスキルを持つことで、相談者の悩みや問題の根本的な解決や、より質の高い支援につなげることができます。
人の支援に興味のある方や身近にサポートしたい人がいるという方は、確かなスキルを持った、EAPメンタルヘルスカウンセラーやEAPコンサルタントを目指してみてはいかがでしょうか。
まとめ
このページでは、「EAPメンタルヘルスカウンセラー」と「EAPコンサルタント」についてポイントを絞って解説をしました。今後のスキルアップに向けて参考にしていただければ幸いです。
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