カウンセラーPress Counselor Press

カウンセラーの世界が広がる、
リアルなコラムや役立つ情報が多彩に

COUNSELOR - 2026.10.20

40代・50代のモヤモヤとは?ミッドライフ・クライシスを乗り越える方法

40代・50代のモヤモヤとは?ミッドライフ・クライシスを乗り越える方法

「ミッドライフ・クライシス」とは “中年の危機” ともいわれ、40代~50代を中心とする中年期に、これまでの人生や選択を振り返るなかで生じる、心理的な迷いや不安、葛藤などを指す言葉です。

ミッドライフ・クライシスが誰にでも起こるわけではありません。一方で、40代~50代は、キャリアや家庭環境、身体面などでさまざまな変化が重なりやすく、これまでの人生やこれからの生き方について考える機会が増える時期といえます。

このページでは、ミッドライフ・クライシスにつながる背景や具体的な向き合い方、さらに、悩みを抱える人を支えるキャリアコンサルタントやEAPメンタルヘルスカウンセラーについて紹介します。

ミッドライフ・クライシスのきっかけとは

ミッドライフ・クライシスには、決まった一つの原因があるわけではありません。キャリアや心理、生活環境などのさまざまな変化が重なることがきっかけとなるケースがあります。

キャリア面の変化

まず、キャリア面の変化からみてきましょう。

キャリアの壁・限界感

これまでの人生を振り返り、「自分のキャリアはこれでよかったのか」「このまま同じ仕事を続けてよいのか」と後悔をしたり、限界を感じることがあります。また、役職や仕事内容の変化によって、これまで思い描いていたキャリアとのギャップを感じることもあります。

心理・生活面の変化

次に、心理や生活面の変化にはどのようなものがあるでしょうか。

役割の変化と喪失感

子どもの自立や親の介護などによって、家庭内での役割に変化が生じることがあります。これまで生活の中心だった役割が変わることで、寂しさや戸惑いを感じる人もいます。

体調・身体的な変化

加齢に伴って、体力や睡眠、集中力などに変化を感じることがあります。また、健康状態や更年期などの身体的な変化が、気分や生活に影響する場合もあります。こうした身体面の変化が、仕事や家庭、将来への不安と重なることで、これまでとは違った悩みや葛藤を感じることがあります。

キャリア理論で読み解く「中年の危機」

ここでは、ミッドライフ・クライシスに関連するキャリア理論を紹介します。キャリアの理論では、中年期にこれまでの人生やキャリアを振り返り、今後について考える時期があることが示されています。

スーパーのキャリア発達理論

スーパーの理論では、人生を「成長」「探索」「確立」「維持」「解放」の5つの段階で捉え、25~44歳頃を「確立期」、45~64歳頃を「維持期」としています。維持期には、これまで築いてきたキャリアを維持するだけでなく、変化に適応しながらスキルや知識を身につけ、役割を果たしていくことが含まれます。

そのため、40代以降は、これまでのキャリアを振り返りながら、「これからどのように働いていきたいのか」を考える機会の一つとして捉えることができます。

 

あわせて読みたい

理論家シリーズ【第2回】キャリアを定義した「キャリア発達理論」の提唱者 「ドナルド・E・スーパー」

 

レビンソンの発達段階説

レビンソンは、人生を四季に例えました。40~45歳頃を「人生半ばの過渡期(ミッドライフ・トランジション)」と位置づけ、これまでの人生や選択を振り返り、今後の生き方を見直す時期だと考えました。

 

あわせて読みたい

【解説】ダニエル・レビンソンの発達段階説-人生の四季とは

 

このような理論を知ることで、今感じているモヤモヤを「自分だけの問題」と捉えるのではなく、これまでのキャリアや人生を振り返り、これからを考えるきっかけとして客観的に整理できるようになります。

ミッドライフ・クライシスと向き合う具体策

ここでは、ミッドライフ・クライシスに対して個人でできる取り組みを紹介します。大切なのは、「心」と「キャリア」の両面から自分自身をケアしていくことです。

1. 心理的アプローチ|心を整え、土台をつくる

心理的なアプローチでは、心を整えて、安定した土台をつくります。具体的な例を紹介します。

体を動かす

適度な運動や身体活動は、ストレスや気分の改善に役立つことがあります。また、加齢に伴う健康面から来る不安を和らげ、心を安定させる土台をつくります。

自分を振り返る

これまでの自分をじっくりと振り返り、自分がこれまで大切にしてきたことや得意・不得意、仕事で充実感を得た経験などの棚卸しを行います。自分の歩みや今の感情を客観的に見つめ直し、受け入れていく作業です。

2. キャリア的アプローチ:人生後半の行動を起こす

次に、キャリア的なアプローチです。スモールステップで少しずつ行動を起こします。

興味のあることに挑戦する

今までとはまったく違うことに挑戦してみたり、これまでの忙しさのせいで取り組めなかったことに取り組んでみたりするのも効果的です。小さな関心を手がかりに一歩踏み出すことで、新しい可能性が広がります。

今後の選択肢を考える

自分自身の振り返りや新しい体験を通して、これからの人生において「継続していきたいこと」や「試してみたいこと」、その逆に「やりたくないこと」などを考えます。なお、これは仕事上のものだけに限らず、プライベートの生き方や過ごし方を含めて考えることがポイントです。

3. 一人で抱え込まない

人生やキャリアについての悩みは、自分一人では考えがまとまらないこともあります。家族や友人など信頼できる人に話してみるほか、キャリアや心理支援の専門家に相談することも選択肢の一つです。誰かに話すことで、自分では気づかなかった考えや選択肢が見えてくることがあります。

ミッドライフ・クライシスで悩む人への支援とは

ミッドライフ・クライシスといった転換期に悩む人々を支える存在として、「キャリアコンサルタント」と「EAPメンタルヘルスカウンセラー」という2つの専門職があります。

① キャリアコンサルタント

ミッドライフ・クライシスの時期は、「自分には今の仕事しかない」「先の展望が見えない」と視野が狭くなってしまうことがあります。身近な人には相談しづらい悩みだからこそ、第三者である専門家の存在が大きな支えとなります。

客観的な棚卸しのサポート

これまでの実績やスキルを客観的に洗い出し、「自分がこれまで歩んできたことの価値」を再確認できるよう伴走します。

新たな選択肢を見つけるサポート

これまで培った経験を後輩の育成やマネジメントに活かす、現場で得た知識をもとに企画・管理部門へキャリアの幅を広げるなど、自分では気づかなかった選択肢を一緒に整理します。

具体策のプランニング

「先が見通せない」という不安を解消するため、相談者の大切な価値観に寄り添いながら、現実的で実行可能な目標を段階的に組み立てます。

 

あわせて読みたい

キャリアコンサルタントのなり方は? 初心者でも最短ルートで資格取得

 

② EAPメンタルヘルスカウンセラー

ミッドライフ・クライシスには心理面のサポートも不可欠です。EAPメンタルヘルスカウンセラーは、個人への心理支援はもちろん、その人が所属する組織やコミュニティ(職場・家庭・地域)にも着目してサポートを行います。

心に寄り添う心理面のサポート

職場・家庭・地域などで生じる「人間関係」や「役割の変化」の悩みに丁寧に耳を傾け、カウンセリングを通じて本人が安心して自分に向き合えるよう心を整理します。

安心できる環境を整える

本人が一人で悩みを抱え込まないよう、本人の状況や希望に応じて、必要な支援につなげたり、職場など周囲の環境への働きかけを検討したりすることもあります。
 

あわせて読みたい

EAPメンタルヘルスカウンセラー(eMC®)資格とは?EAP・メンタルヘルス・心理分野の狙い目の資格

 

「キャリア」と「心」の双方からアプローチできるスキルを

40代・50代は、これまでのキャリアや人生を振り返り、これからの生き方を考え直す機会が増える時期です。その過程で仕事への悩みが生まれることもあれば、家庭や人間関係、身体面の変化が心の葛藤につながることもあります。

だからこそ、これからの選択肢を整理する「キャリア支援」と、気持ちに寄り添い心の状態を整える「メンタルヘルスカウンセリング」の双方からのアプローチは、人生の転換期を乗り越えるための大きな力となります。まずは専門家の力を借りながら、ご自身のペースでモヤモヤを整理してみてはいかがでしょうか。

また、こうした転換期を乗り越えた経験は、将来同じように悩む誰かを支える力にもなります。自分と向き合う過程で「人を支える仕事」への関心が芽生えた際は、これらの専門スキルを学んでみることも、人生後半の新たな選択肢の一つとなるはずです。

Q&A

Qミッドライフ・クライシスとはなんですか?
Aミッドライフ・クライシスとは「中年の危機」ともいわれ、中年期に人生やこれまでの選択を振り返るなかで生じる、心理的な迷いや不安、葛藤などを指す言葉です。
Qミッドライフ・クライシスにつながるきっかけには何がありますか?
Aミッドライフ・クライシスには決まった原因があるわけではなく、きっかけは様々です。その中でも、中年期はあらゆる変化が重なりやすい時期で、それがきっかけで葛藤や不安を感じやすくなるケースがあります。例えば、「これ以上のキャリア構築は難しい」というキャリアの限界を感じたり、子どもの自立により喪失感を覚えたり、体調面の変化から不安を感じたり、といったことが挙げられます。
Q家族やパートナーがミッドライフ・クライシスかもしれない時、周りはどう接すればいいですか?
A安易に「気の持ちようだよ」「考えすぎじゃない?」と励ましたり、アドバイスを焦ったりせず、まずは「本人のモヤモヤした気持ちを否定せずに聴くこと」が何より大切です。
ミッドライフ・クライシスの時期は本人も理由のわからない焦りや葛藤を抱えています。本人が一人で考えを整理できる時間を尊重しつつ、必要に応じてキャリアコンサルタントやEAPメンタルヘルスカウンセラーなどの第三者(専門家)を頼る選択肢があることを伝えてみてもよいでしょう。

 

Information

初心者から短期間で
カウンセラーやキャリアコンサルタントになるには

リカレントはカウンセリングスクールとして、初心者から「キャリアコンサルタント」を育成する『リカレントキャリアデザインスクール』と、日本で初めての「EAPメンタルヘルスカウンセラー」、「EAPコンサルタント」を育成する『リカレントメンタルヘルススクール』を運営しています。

初心者からカウンセリングスキルを学んでみたい方、カウンセラーになりたい方、メンタルヘルスケアを学びたい方、国家資格キャリアコンサルタントの資格を取得したい方など、対人支援の資格とスキルを取得してみたい方は、ぜひ下の青いボタンからパンフレットをご請求ください。

パンフレットは2,3日中にお手元に無料でお届けします。 パンフレットは2,3日中にお手元に無料でお届けします。

 

RECOMMENDおすすめ記事

FEATURE特集

人気講師の対談や専門知識など、
役立つ情報が満載!

MoreView
↑